リモート営業で成果を生むコミュニケーションの秘訣とは?お客様の「誰」と「何を」話すのか?
目次
こんにちは、石井です。
今回は、リモート営業におけるコミュニケーションを考えていきましょう。
新型コロナウイルスの影響により、私たちの営業シーンは対面からリモートへと切り替わりました。
これにより、お客様と商談でどのようにコミュニケーションを取っていけば良いのか、ということで悩んだ営業担当者は多いはずです。
なぜならば、リモート環境下では対面と比較して、お客様から得られる情報も与えることができる情報も限られており、お客様と良好なコミュニケーションを図ることは極めて難しいからです。
本記事では、お客様との関係を構築することが難しいリモート環境下において、お客様とどのようにコミュニケーションをしていけば良いのかを解説していきます。
ポイントは、お客様の「誰」とどのシーンで会うのか、そして「何を」話すのかになります。それでは見ていきましょう。
リモート営業の概論
まずは、リモート営業の基本となる知識を確認していきましょう。本章では、リモート営業の意味に加えて、対面営業との違い、またリモート営業が増加した背景にも言及していきます。
リモート営業の意味
リモート営業とは、「リモート環境下で実施する営業活動」のことです。Web会議システム(=オンラインコミュニケーションツール)を利用して、オンラインでお客様とコミュニケーションをします。
対面営業との違い
対面営業との大きな違いは、コミュニケーションの制限にあると言えます。リモート環境下では、「視覚」「聴覚」という限られた中、画面越しにお客様とコミュニケーションをします。この点において対面営業と大きな違いがあると言えます。
リモート営業が増加した背景
大きな背景の1つが、新型コロナウイルスの蔓延です。これにより、対面でのコミュニケーションができなくなりました。そのため、非接触型のリモート営業が普及しました。また、営業の役割を分業化させる動きも、リモート営業が増加した1つの背景です。
昨今、インサイドセールスと呼ばれる営業職が増えるといったように、営業の仕事を縦割りする傾向が顕著です。これら2つの背景から、リモート営業が増加したと言えるでしょう。
リモート営業に関する調査
リモート営業(=オンライン営業)の調査も見ていきましょう。
オンライン営業システム「bellFace(ベルフェイス)」の開発・販売事業を行う、ベルフェイス株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:中島 一明)が、全国の営業職の男女500名を対象に行った「オンライン営業に関する調査」によると、新型コロナウイルスの影響で9割以上の方が「オンラインでの商談機会が増えた」と回答しています。
また、その際に困った点としては、
- 通信環境が悪いこと
- 資料の画面共有ができないこと
- ツールを使いこなせない
などがあげられています。リモート営業における注意点を確認したい方は、下記の記事をオススメします。
オンライン営業チェックリストの資料ダウンロードはこちらリモート営業のメリット
リモート営業でお客様と良好なコミュニケーションをするためには、リモート営業のメリットを理解する必要があります。今回は、3つのメリットをお伝えいたします。
メリット1:生産性が高い
生産性が高いということが、リモート営業のメリットの1つです。まず、対面営業の時は必須であった移動時間、移動コストがかかりません。
営業担当者は、空いた時間に新しい商談を入れることも可能です。これにより、多くの商談を実施でき、総じて生産性が高いと言えます。
メリット2:手間がかからない
リモート営業では、Web会議システム(オンラインコミュニケーションツール)の設定を行えば、どこでも商談が実施できます。
従来の対面営業では、お客様のオフィスに移動する、または自社の会議室を予約するといったことが必要でした。これらの手間が省けることはメリットと言えます。
メリット3:商談の記録ができる
多くのWeb会議システム(オンラインコミュニケーションツール)には、レコーディング機能が搭載されています。ボタン1つで商談の記録をストックできます。これらを後で見返して、自身の課題を洗い出し、改善していくことも可能です。
リモート営業のデメリット
メリットに合わせて、デメリットも見ていきましょう。メリットと同様に、3つのデメリットをご紹介します。
デメリット1:情報「収集」が難しい
リモート環境下では、画面越しにお客様とコミュニケーションをします。そのため、お客様から得られる情報が、極めて限定的です。「お客様から得られる情報が対面営業と比べて制限される」、これこそが、リモート営業のコミュニケーションを難しいものとさせているのです。
デメリット2:情報「伝達」が難しい
デメリット1と同様に、営業担当者がお客様に伝える難易度も増します。特に、非言語情報(情熱など)で訴えかけることは画面越しでは難しいでしょう。
具体的には、お客様に熱意や情熱を伝えるアプローチやクロージングのフェーズでは、画面越しという制限されたリモート環境下では、コミュニケーションを良好に図ることは難しいと言えます。
デメリット3:トラブルが起こる可能性が高い
リモート営業では、回線や機器のトラブルが頻繁に発生します。営業担当者が、自身の回線や機器の整備をすることは必須と言えますが、お客様側に備えがない場合は対処しようがありません。総じて、対面営業の時よりもトラブルが発生しやすいでしょう。
リモート営業と対面営業を使い分ける3つの観点
リモート営業のメリットとデメリットを押さえた上で、認識しておきたいことがあります。それは、いくら努力をしようとも、リモート環境下では実現できないことがあるということです。
対面営業では実施できていたこと全てをリモート環境下で実現することは難しく、また逆も真なりです。そのため、リモート営業と対面営業の良いとこ取りをしていくことが正攻法なのです。では、どのように使い分けるのか?今回は3つの観点をお伝えします。
観点1:誰と会うか?
使い分けの観点として、まず考えたいことがお客様の「誰」と会うかです。例えば、お客様の経営層と面談するとなれば、対面をオススメします。一方で、お客様の担当者層と、簡単な業務レベルの確認であればリモート営業で実施すると良いでしょう。
観点2:どの営業プロセスか?
営業プロセスによって、対面かリモートかを切り替えるべきです。例えば、アプローチやクロージングでは、対面で感情に訴えることも必要でしょう。また、提案前の確認、事務連絡などであれば、リモート営業で済ませると良いでしょう。
観点3:どのシチュエーションか?
シチュエーションに留意することも忘れないようにしましょう。例えば、クレームやトラブルなどが発生した場合は、営業担当者が足を運び誠意を見せることが大切です。
リモート営業で「何を」話すのか?
では、リモート営業では「何を」話すことで、お客様とのコミュニケーションを良好にすることができるのでしょうか。今回は、対面営業と比べて、認識の齟齬が起こりやすいと言えるリモート営業で、最低限押さえたい観点を3つご紹介します。
観点1:理由
観点の1つ目としては、理由です。お客様の発言の背景にある理由をしっかり捉えるための質問をすることが大切です。また、営業担当者がお客様に何かを伝える際にも、理由をしっかり述べるようにしましょう。
観点2:具体的な事象
理由に加えて、具体的な事象にも踏み込むようにしましょう。阿吽の呼吸が起こりにくいリモート環境下において、具体的な事象にまでブレイクダウンして話を握り合うことは極めて重要です。
観点3:他の選択肢
アイデアを膨らませる、多面的に主張を理解し合うという意味でも、他の選択肢を確認し合うことも大切です。「○○という立場で考えると…」「他の選択肢を考えると…」といった切り口を用意して、お客様と営業担当者双方で、他の選択肢を考えていくことで、コミュニケーションは良好になるでしょう。
この他、リモート営業のチェックポイントを全体的におさらいしたい方は下記のチェックリストをダウンロードください。
オンライン営業チェックリストの資料ダウンロードはこちらまとめ
いかがでしたでしょうか。
本日は、リモート営業におけるコミュニケーションを考えてみました。リモート環境下では、コミュニケーションが制限されるため、お客様と良好な関係を築くことは大変難しいと言えます。
しかし、このような環境だからこそ、営業担当者のスキルを向上させることで他社の営業担当者と差別化することができます。
新型コロナウイルスの影響で、これからもリモート営業が続く可能性が高いですが、ぜひリモート環境下でも成果を創出するコミュニケーションを身に付けましょう。
本記事と類似した記事として、具体的な営業トークを知りたい方は、リモート営業の営業トーク基礎編と実践編をご覧ください。
>リモート営業の営業トーク(基本編):12個の例文をベースに解説!
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石井 健博
ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
趣味は、読書・英語学習・ラグビー。3歳息子のパパ。