中堅建設会社A社様 アプローチスキル研修 導入事例
こんにちは。石井です。本日は、中堅建設会社A社様に提供した、アプローチスキル研修1日版の導入事例をご紹介します。
実施概要
■導入企業名:中堅建設会社A社様
■業界:建設
■お客様規模:2,000名
■実施年:2017年
■実施目的・ゴール
【目的】未取引のお客様に対して商談機会を増やす
【ゴール】以下の2つのをゴールとしました。
・未取引のお客様へのアポイント率・面談率の向上
・未取引のお客様への案件創出数向上
■研修名:アプローチスキル研修
■受講対象者:入社3年目以下の営業社員 約30名
解決したい課題
■お客様の背景・課題感
【背景】
・A社様は、土地の所有者(=お客様)に対してマンションの建設を提案する営業を行っています。
・マンションの建設は大変高価であり、お客様から深い信頼をいただけない限り、受注することはおろか、面談の機会をいただくこともできません。
・また、競合も多く、お客様と面談をする機会を設定することが難しい業界です。
【課題感】
以下の3つの課題をお持ちでした。
課題①:受付突破ができない
課題②:アポイントメントを取得できない
課題③:案件化することができない
本施策のゴール
本施策では、お客様へのアプローチスキルを高めることで2つのゴールを達成することを目指しました。
・未取引のお客様へのアポイント率・面談率の向上
取引のないお客様に対してアポイントメントを取得することは簡単ではありません。受付を突破できていないお客様や、立ち話しかできていないお客様に対して、アプローチスキルを高めることで、アポイントメント率と面談率の向上につなげるようにしました。
・未取引のお客様への案件創出数向上
お客様との商談機会を設けることができても、案件化しなければ営業としての成果につながりません。そのために、営業がどのようにアプローチをすれば案件化しやすいのかを学び、実践できるようにトレーニングを実施しました。
実施詳細
研修は1日間で実施しました。大きくわけて、3つのテーマの学習と演習を行いました。
■テーマ1:受付突破とアポイントメント取得
受付突破をするために大切なことの一つに「要件提示」があります。「要件提示」とは、その名の通り、営業が何の目的で訪問したのかを提示することです。受付突破に失敗する営業の多くが、「ご挨拶にきました。」と言ったように、あいまいな要件を提示しています。
お客様と面談の機会を設定するためには「何のために営業が来たのか」を明確に伝える必要があるのです。
・受付突破の詳しい記事はこちら→受付突破の確率を高める!飛び込み営業の基本とコツ!
・受付突破につかえる切り返しトークの資料ダウンロードはこちら
また、アポイントメントの取得については、「バランススコアカード」の観点を学び、実践できるようにしました。「バランススコアカード」とは、「財務」「業務プロセス」「顧客」「学習と成長」の4つの観点があります。これらの観点をおさえて、お客様にとって価値のある話は何かを考え、アポイントメント率の向上につなげます。
その他のアポイントメント取得の観点を学びたい方はこちら→アポイント獲得のコツ!部下500人を育てた凄腕営業マンが秘訣を大公開!
・テーマ2:特長・利点・価値の理解
お客様が商品やサービスを購入するのは、「価値」を感じているためです。特長・利点・価値の3つを正確に区別して、営業できるようにすることで、お客様からのリアクションも変わります。
(参考)
・特徴とは、機能、大きさ、仕様など商品やサービスそのものが持っている「事実」を表現したもの
・利点とは、効果や効能などその商品やサービスが「一般的に」どのように役立つかを表現したもの
・価値とは、お客様にとっての利益や意味づけ。顧客がお金を払う理由を表現したもの
・テーマ3:案件化につなげるトーク
お客様との面談機会を実現することができたら、その面談の中で案件につながる話をする必要があります。本研修では、お客様にとっての価値は何かを受講生自ら考え、お客様役になった講師に対して営業するというロールプレイングを繰り返し実施しました。
営業のプロである講師から、受講生に対して厳しいフィードバックをすることで、受講生自身のスキルを高めるだけでなく、成長への意欲も刺激しました。
結果
■アンケート結果
研修には満足できたか?の問いに対して、「強くそう思う」が86%、「まぁまぁそう思うが」が14%と概ね高評価を頂きました。
また、講師のスキルや知識は十分か?の問いに対しても「強くそう思う」が86%、「まぁまぁそう思う」が9%とこちらも高評価を頂きました。
■成果
1日間の研修でしたが、ゴールに対して成果をあげることができました。
受講生は、お客様の受付突破やアポイントメントを取得するためのスキルを高めることができました。具体的には、お客様に対して「面談をする価値」を明確に言語化して、伝えることができるようになりました。
また、案件化につなげるトークについては、まだ課題はあるものの、次回の面談につなげることができるトークは、全受講生が身につけることができました。
特に、お客様に対して「価値のある話ができるか」ということを意識して、トークを展開できるようになりました。
お客様の声
・受付突破がなかなかできず、心が折れかけていました。しかし、研修を通してお客様にどのようにアプローチをしていけば、突破率があがるのかを理解できたので、実践してみたいと思います。
・営業のプロである講師と直接ロールプレイングを通して、厳しいながらも多くのフィードバックをもらうことができて大変良かったです。実践ですぐに活用できるスキルを学ぶことができただけでなく、生々しい失敗事例も聞くことができました。
・マンションの建設に関しては、案件化どころか面談をすることも、なかなかできません。しかし、本研修で学んだ「お客様にとっての価値を考え、訴求する」ということを実践することで、案件化への確率を高めることができると感じました。
石井 健博
ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
趣味は、読書・英語学習・ラグビー。3歳息子のパパ。