プレゼンの評価項目とは?的確なアドバイスを送るためのポイントも解説!
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こんにちは、中村です。
昨今のビジネスシーンにおいては、自分がプレゼンテーション(以降、プレゼン)を行う場だけでなく、他の人のプレゼンを見る機会にもあふれています。
特にメンバーを指導したりマネジメントしたりする立場になれば、他人のプレゼンに対して評価をすることも出てくるでしょう。
その際、発表者は一生懸命に準備をしたうえで本番に臨んでいるはずなので、今後の成長に繋がるような有益なアドバイスを与えたいですよね。
しかしそのためには、どのような意識を持ち、どのようなポイントに着目してプレゼンを評価すべきかを事前に心得ておかなければなりません。
そこで今回はプレゼンの評価項目を4つ紹介し、的確なアドバイスを送るためのポイントを解説していきます。
他の人が行うプレゼンを見る目を養うことは自分のプレゼンスキル向上にもつながるため、ぜひ参考にしてください。
プレゼンの4つの評価項目
プレゼンを評価する際に意識したい4つのポイントについてそれぞれ説明していきます。
その1:プレゼンの基本構成
まず1つ目の評価項目は「プレゼンの基本構成」です。基本構成の中には、以下のような要素が含まれます。
- テーマとの整合性がとれているか
- 論理的な話の流れになっているか
- 資料のボリュームは適当か
- 時間配分は適当か
最も基本的なことですが、「目的やテーマに沿ったプレゼンができているか」ということは非常に重要な要素です。特に内定者や新入社員などは、資料を作り上げることに夢中になってしまい、本来のテーマを途中で見失ってしまうというパターンが少なくないです。
また、「話の流れが論理的であるか」も重要な評価の要素です。聴き手の心に訴えかけ、理解を得て、行動に繋げるためには、聴き手が納得するストーリーで論理を進めていかなければなりません。
さらに「資料のボリュームは多すぎず少なすぎず適切か」、「決められた時間内にしっかりと収まるような時間配分ができているか」もあわせて確認しましょう。
その2:プレゼンの内容
次にプレゼンの内容について、以下の要素を中心に評価していきましょう。
- 適切な課題設定ができているか
- 自身の主張の根拠となる文献やデータは適切に参照・提示できているか
- あらゆる角度から網羅的に分析できているか
- 聴き手にとって有益な情報を提供できているか
まずはプレゼンにおける「課題設定が適切か」をチェックします。課題設定が適当でなければ、その後の論理の展開や最終的な結論も説得力のないものとなったり、筋が通らなくなったりしてしまうためです。
話を展開していく際に「参照した文献やデータが信頼できるものかつ内容に沿ったものであるかどうか、またそれらを聴き手にも分かる形で提示できているか」も重要な要素です。
さらに、一通りの見方ではなく「さまざまな角度から分析をしたうえで結論付けられているかどうか」も確認しましょう。十分な調査や分析を行わずに強引に結論を持ってこようとすれば、聴き手に不信感を募らせてしまうためです。
またプレゼンを作成する際には必ずターゲットを定めているはずなので、目の前の「聴き手にとって有益な情報をしっかり与えられているかどうか」も重要です。どんなに素晴らしい内容でも、ターゲットの心に響かなければプレゼンの目的は達成されないでしょう。
その3:発表の仕方
発表の仕方については、以下の項目を中心にチェックしましょう。
- 声量・声のトーンは適切か
- 話すスピードは適切か
- 聴衆に視線を適切に配れているか
プレゼン本番になると誰しも緊張で声が小さくなってしまったり、早口で話してしまったりということが多くなります。
しかしそれでは聴き手がうまく聞き取れないため、プレゼンの効果も薄まります。「声の大きさ・トーンが意識できているかどうか」「スピードは適切か」を聴き手目線でチェックしましょう。
また、「聴衆をしっかり見ながら、必要に応じてジェスチャーなどを使用して伝えようという姿勢がみられるか」も見ておきたいポイントです。
特に、原稿にばかり気を取られて目線が落ちていないかといった点を注意してみましょう。
その4:プレゼン資料の見やすさ
最後に評価すべきポイント、プレゼン資料の見やすさについては、以下の項目に注意して評価しましょう。
- 資料全体のトーン&マナーは適切か
- 1スライドあたりの情報量は適切か
- 見やすい大きさや色の文字・図表になっているか
- 文章の体裁・表現は適切か
まずは資料全体を通して「トーン&マナー」すなわち雰囲気や言葉遣いなどを確認しましょう。例えば、コーポレートカラーが青であるのに赤を基調とした資料になっていないか、その他、自社(話し手)のイメージとかけ離れていないかをチェックします。
またそれぞれのスライドにおいて、「図表などを適切に利用して直感的に把握しやすい情報量になっているか」、「文字や図表の大きさや色は見やすさを意識されているか」なども重要です。
ビジネスにおけるプレゼンでは、「正しい言い回しや専門用語を適切に使えているかどうか」も、聴き手の信頼を得るためには重要な要素となります。
業界や企業、立場、聴き手の状況などを考慮した表現ができていることを確認しましょう。
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有益なアドバイスをするためのポイント
ここからはさらに一歩進んで、発表者に対して有益なアドバイスをするためのポイントを3つご紹介していきます。
その1:それぞれの項目を定量的に評価する
上述したプレゼンの評価ポイントについては、一つひとつ定量的に評価しましょう。一般的に、1~5までの数字で良し悪しを表現する5段階評価が行われることが多いです。
アドバイスを受ける側も、どの部分が特に良かったか・悪かったかということを明確に理解して改善につなげやすくなるためおすすめです。
その2:評価は具体的に示す
一般的な評価項目に沿って定量的な評価をすることに加えて、どの部分がどう評価できたのかということを具体的に示すことも効果的です。
例えば「導入部分は表現も非常によく惹きつけられる内容だったが、結論に至るまでの説明段階で専門用語を多用しすぎていて理解しづらかった」など、評価とその根拠をあわせて述べるとよいでしょう。
その3:改善点とともに改善策を示す
プレゼンの中で何らかのネガティブ要素を見つけた場合、発表者の今後の成長のためにも率直に評価することが大切です。ただし、改善点を指摘すると同時に改善策も示すとより効果的でしょう。
特に社会人経験や知識の少ない相手に対しては、自分の経験談を話す・手本となる人を紹介するなど、次のアクションを促すと相手にとってもより有益なアドバイスとなります。
プレゼンを評価する際の注意点
最後に、プレゼンを評価する際に注意したいポイントについても2つご紹介します。
その1:良い点・悪い点いずれかに偏った伝え方をしない
発表者の中には、すでに効果的なプレゼンができている人もいれば、ツッコミどころの多い人もいるかもしれません。いずれにしても気を付けたいことは、良い点または悪い点に偏った伝え方をしないということです。
ただ褒めちぎるばかりでは今後の相手の成長に繋がらず、貶すばかりでは自信やモチベーションを失わせてしまいます。
たとえば、成長途中の部下に対しては「〇〇にはまだ課題が多いが、△△については素晴らしかったから今後も伸ばしていってほしい」といったように、今後の期待を込めて伝えるとよいでしょう。
その2:主観的な意見だけを述べない
一般的に言う効果的なプレゼン像はあっても、実際にどんなプレゼンを好むかは人により異なります。そのため他人のプレゼンについても、つい自分の好き・嫌いという主観的な軸で評価してしまいがちです。
もちろんあなた自身の意見を述べることも大切ですが、発表者が今後さまざまな人の前でプレゼンをすることを想定したうえで、今後さまざまなシチュエーションで活きるような客観的な評価も添えるとよいでしょう。
まとめ
今回は、プレゼンを評価する際の4つの項目について解説しました。
他人のプレゼンを評価する場合は、ご紹介したいくつかのポイントに沿って定量的にチェックするとスムーズです。さまざまなプレゼンを見て良い点や悪い点を自分なりに分析することは、自身のプレゼンを見直す良いきっかけにもなるでしょう。
ぜひ本記事の内容を参考にして、ご自身および会社全体のプレゼンスキル向上にお役立てください。
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Nakamura Yuko
国立大学経済学部卒業後、上場メーカーにて4年間営業企画に携わる。
その後、ライターへ転身し、営業に役立つ記事を含め幅広く執筆中。
お気に入りのカフェでの一人時間を大切にする20代女性ライター