インサイト営業 虎の巻:経営層とアポイントを取る際のポイント
目次
こんにちは。松下です。
本日は、これからの営業スタイルの一つである「インサイト営業」のアポイントメント(以下、アポイント)について見ていきます。
昨今、これまで通りにソリューション営業を進めても、最終的には価格競争や条件競争に巻き込まれ敗退してしまう・・という声をよく耳にするようになりました。
お客様の課題を詳しくヒアリングし、その解決策を提案書にまとめても、うまくいかない…。こんな課題をお持ちの方には、本記事で取り上げる「インサイト営業」を知る価値は非常に高いです。
本記事では、「インサイト営業」の概要に加え、アポイントを取る際のポイントについても解説します。是非、日々の営業にお役立てください。
インサイト営業とは?
まず、インサイト営業とは何か?について見ていきます。「インサイト営業」とは、「お客様の理念やビジョンの実現するために、クリエイティブに未来を考えていく営業手法」のことです。
ソリューション営業が、「お客様の課題解決」を主眼に置くのに対し、インサイト営業は「お客様のありたい姿」を主眼に置きます。
そのため、ソリューション営業が、今現在発生している業務課題を解決し収束させるのに対し、インサイト営業は、より中長期的なありたい姿に関わります。
なぜなら、インサイト営業は「お客様の理念・ビジョンを捉え、未来を実現するパートナーとして一緒に伴走する営業スタイル」だからです。
戦後、物売り営業の時代から始まり、個人力営業をへてソリューション営業へと形を変えてきました。そして、現在「インサイト営業」が広まりつつあります。大手の保険会社、IT企業、製造業などのお客様が実践し始めている営業スタイルです。
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前述した通り、インサイト営業では「お客様の理念やビジョン」を傾聴することが重要になります。
ソリューション営業であれば、業務の細かな内容や課題感を確認すれば済んだかもしれません。しかし、インサイト営業を行う場合には、業務レベルの話に終始せず、より視座の高い話をする必要があります。
そのためには、お客様経営層または、それに近い役職の方との商談機会をセットすることが重要なポイントとなります。では、お客様経営層とのアポイントを取る際に気をつけたいポイントは何でしょうか。3つに絞りご紹介します。
ポイント①:ご挨拶を目的にしない
まず、大切にしたいポイントは「ご挨拶を目的にしない」という事です。
ついつい「ご挨拶したい…」と伝えたくなるところですが、昨今は、「ご挨拶」という名目だけでは、アポイントの取得は厳しい状況にあります。「ご挨拶であれば、結構ですよ。忙しいので。」と断られることが少なくありません。
これは、「年末年始の挨拶」や「表敬訪問」であっても同様です。ご挨拶に頼らない、という心構えこそが大切になります。
ポイント②:アポイントのタイミングを大切にする
次に大切にしたいポイントは、アポイントのタイミングです。
上述の通り、年末年始といった行事に合わせたアポイントは取りにくくなっています。季節に合わせたタイミングではなく、注目すべきは、営業活動のどのタイミングで行うかです。
おすすめは、「提案を行う前段階」です。なぜなら、提案を行った後、「経営層の鶴の一声」で提案内容がNGになるということは少なくないからです。
その場合、提案を一から考え直す必要があり、お客様、営業担当者双方にとってもったいない時間となってしまいます。
そのため、アポイントのタイミングはもっとも提案を左右するフェーズで行いましょう。
提案の前に、経営層と対話し関係構築ができていれば、「経営層の鶴の一声」による提案の差し戻し確率が極端に減ります。加えて、経営層との対話で聞いた内容を加味して提案することで、受注率も高めることができるのです。
ポイント③:アポイントの目的を明確にする
「アポイントの目的を明確にする」ことも大切なポイントです。
ポイント①で記載した通り、「ご挨拶」は目的にはなりえません。そのため、お客様の経営者が「その目的であれば時間を取る価値がありそうだ」と感じられる内容であることが大切です。
例えば、「ブレのない提案を行うため」とお伝えすることはおすすめです。具体的な伝え方としては、「御社の経営層の方の今後の方針を正確にお伺いし、ブレのないかたちで提案をさせていただければと考えております。」といった形です。
上記は一例のため、絶対的ではありません。いずれにせよ、営業担当者の中で、「経営層の心を動かす目的」を考え抜き、提示することが大切です。
以上3つの心構えを押さえたところで、具体的なポイント取得のポイントについて見ていきます。
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本章では、具体的にお客様経営層からアポイントを取得する際のポイントについて見ていきます。営業現場で、アポイントの目的を伝えても、アポイントにつながらないという場合があります。
そんな状況を打破するためには、以下の3つのステップを意識することをお勧めします。
ステップ1:「商談内容」を正確に伝える
商談の内容は、アポイントの目的と表裏一体ではありますが、「正確に伝える」ことを心がけましょう。
例えば、お客様の担当者が、「では、経営層に聞いてみます。」といった回答がある場合、最後の一押しが大切です。「○○という目的で、ぜひ面談の機会をください、とお申し付けください。」というところまで伝えましょう。
ステップ2:競合との違いについて伝える
複数の競合他社が存在するケースは少なくありません。
そのため、営業担当者は、「自社の競合優位性は何であるか」をお客様にしっかりと提示必要があります。なぜならば、商品やサービスがコモディティ化しており差別化が難しくなってきているからです。
競合他社になく、自社でできることは何かを明確にし、お客様に簡潔に伝えることが大切です。
ステップ3:今商談する価値を伝える
商談を今すぐに行う必要性があることを伝えましょう。お客様の経営層は忙しい方が多いです。そのため、「今は、忙しいので手が空いた時に‥」と先延ばしにされてしまう可能性もあります。
そのため、もし、お客様から、「来年度あたりで、時期がやってきたら、こちらから連絡しますね。」といった言葉があった場合には、「いますぐにでも商談をする価値」を提示しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、インサイトセールスとは何か、に加え、お客様の経営層とのアポイント取得のポイントについてお伝えしました。
これまでのように「ご挨拶」や「表敬訪問」でアポイントを取得するのが難しくなってきた昨今において、目的の設定は大切です。その他にもアポイント取得におけるポイントが明確になったのではないでしょうか。
是非、明日からの営業活動に生かして頂ければ幸いです。
今回は、インサイトセールスの中から「アポイント」の部分を重視し解説しましたが、コンセプト全体について知りたいかたは、「インサイトセールスコンセプトブック」のダウンロードも可能です。是非お役立てください。
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松下 慶子
株式会社アルヴァスデザイン・マーケティング担当。
大学卒業後、大手電機メーカーでシステム営業を経験。
2014年よりアルヴァスデザインへ参画。
旅と犬をこよなく愛する1児の母。