【営業人材教育会社が解説!】法人営業で新規開拓を成功させるための18のポイント
目次
こんにちは、松下です。
本日は、法人営業における新規開拓について見ていきます。
弊社は営業人材の育成支援をしております。その中で日々、多くの企業の営業担当者のリアルな実情を目の当たりにしてきました。新規顧客開拓がなかなか思うように進まない、成果が上がらない、こんなお悩みを耳にすることも多いです。
一方で、トップセールスの方々にお会いし、成功の秘訣を伺う機会も数多くあります。また、ご支援を重ねる中で、新規開拓が上手くいっている方々には押さえているポイントがあるという事も分かりました。
そこで、本記事では、弊社がこれまでに蓄積してきた情報を整理し、新規開拓を成功させるためのポイントを公開します。心得編とプロセス編に分け、ポイントをまとめていますので、ぜひ実践にお役立てください。
1. 新規開拓営業とは?
新規開拓とは、新たなお客様を発掘していくための営業活動のことです。主に、これまでに取引を行ったことの無いお客様に対してアプローチをしていく行為を指します。
また、新規開拓営業は、BtoC(個人向け)営業とBtoB(法人向け)の新規開拓営業の2種類に分ける事ができます。それぞれ見ていきましょう。
1.1 BtoC(個人向け)営業における新規開拓
BtoC営業の場合は、お客様が「個人」になります。
例えば、個人が購入する商品やサービス(例えば、保険や電話やテレビ、不動産など)に対しての新規営業アプローチが該当します。新規開拓の方法はさまざまで、電話を活用した営業もあれば、飛び込みで営業を行うこともあります。
1.2 BtoB(法人向け)営業における新規開拓
BtoB営業の場合は、お客様が「法人=企業」ということになります。
法人に向けて自社のサービスや製品などを通じて新規取引を行うための新規営業アプローチが該当します。こちらもBtoCと同様に、電話やメール、飛び込みなど方法は多岐にわたります。
2. 新規開拓営業の目的とは?
新規開拓営業はいったいなぜ行う必要があるのでしょうか。
その目的について、企業と営業担当者のそれぞれの視点で見ていきます。
2.1 企業にとって新規開拓営業はどんな意味がある?
新規開拓営業は、企業が安定的な収益を確保するために必要な活動と言えます。
また、自社が拡大していくためにも欠かせない活動になります。なぜならば、現状取引のあるお客様だけでは売上が頭打ちになることは目に見えているからです。
また、市況によっては、既存取引先からの受注が無くなるケースもあるでしょう。そうなれば、売上が激減する可能性もでてくるのです。
既存のお客様に頼り切りになるのではなく、新しいお客様を開拓することで、より企業を安定させ、より世の中に価値を提供していくことが可能な土台が整います。
自社にとって意義のある活動なのです。
2.2 営業担当者にとって新規開拓営業はどんな意味がある?
それでは、実際の営業担当者にとっては、どんな意味があるのでしょうか。
まず初めに、市場のニーズを理解するのに役立ちます。
新規開拓営業を行う際には、比較的、広い市場に対して数多くアプローチしていくことが多いです。その為、自社商材の認知度やイメージを手始めに、お客様が本当に求めているものは何なのか?潜在的なニーズ含めて、ダイレクトな反応が分かります。
そして、新規開拓営業は営業担当者のスキルアップという意味で非常に有益です。
新規開拓営業は難易度が高いため、なんども繰り返し失敗しながら成功体験を身に着けていきます。まさにトライ&エラーで、お客様が求めているものは何か?どのように伝えるとお客様に伝わりやすいのか?などアプローチに必要なスキルが身についていきます。
新規開拓営業のスキルが身に付けば、既存顧客への営業にも応用が可能です。また、どこにでも通用する営業担当者として、市場価値も高まることでしょう。
3. 法人営業の新規開拓の4つのアプローチ方法
では、実際に法人営業の新規開拓のアプローチ方法にはどのような手法があるのでしょうか。
本章では、その方法について一つずつ見ていきます。
1. 電話(テレアポ)
まず、1つ目は、新規開拓営業の代表格である「電話」です。電話を用いてアポイントや契約を取る、テレアポ方式です。自社のターゲット企業に対して、順に電話をかけ担当者と会話し、アポイントを取っていくという地道な方法です。
日を改め何度もかけ直しようやく担当者にたどり着くといった粘り強さが求められる方法でもあります。
2. 飛び込み
2つ目は、飛び込み営業です。
アポイントを事前に取る事なく、実際にお客様先へ向かい商談を行うという方法です。
受付で取り次いで頂けるか、また担当者がその場にいるかという部分も関わるため、足を動かして開拓していく手法です。
3. メール・手紙
3つ目は、電子メールや手紙(ダイレクトメール)による新規開拓です。
1社1社個別にメールや手紙の内容を変えてお送りする方法もありますが、多くは、一斉に同じメールや手紙をお送りするケースがほとんどです。
反応率はごくわずかですので、成約を見据えてより多くの数を送る必要があります。
4. 既存のお客様からの紹介
4つ目は、「既存のお客様からの紹介」というパターンです。
こちらは、間に既存のお客様が入っていますので、新規開拓といっても、一番確度が高く、ハードルが低い方法です。紹介ということで、比較的早い段階で商談に入る事が可能です。
お互いの顔をつぶさない為にも、しっかりと丁寧にフォローする必要があります。
4. 法人営業で新規開拓を成功させるための重要なポイント(心得編)
ここからが本題です。法人営業で新規開拓を成功させるためには、絶対に心得ておきたいポイントがありまう。トップセールスの方々はこのポイントをしっかり押さえ活躍されていますので、是非参考にしてみてください。
4.1 特に1回目の商談では徹底的に失点をなくす
新規開拓営業を行う際に一番大切なのが1回目の商談です。この1回目の商談で不買要因を作らないことです。
営業であれば、ついつい自身・自社の良い部分を存分に打ち出そうと思いがちですが、まずは失点が無い事が大切です。
例えば、身だしなみなどでお客様に不快感を与えていないか、声の大きさや話すスピードはどうか、こういった一つ一つの心がけが結果に表れるのです。特に初対面での印象は相手に深く残りますので、失点には注意しましょう。
4.2 受注までの信頼は徐々に積み重なるものだと心得よ
新規開拓営業の際のポイントは信頼を徐々に積み重ねるという事です。一足飛びに受注にこぎつけようとしても難しいことが多いです。代わりに、小さな信頼を積み重ね「信頼残高」を蓄えましょう。
ただし、せっかく貯まった信頼も一度で失われてしまいます。ここに注意しながら、徐々に信頼を高めていきましょう。
4.3 受注できない原因を自分に向けて改善する姿勢を持つ
新規開拓営業をしていれば、なかなか受注にいたらない。失注してしまった。こんな経験を数多くすることになります。
大切なのは、その受注できないという原因をどこに置くかです。
成果の出る営業担当者は、受注できない原因を「自分」に向けます。
「受注できなかったのは、自分のどこが悪かったんだろうか?」と考えるのです。その姿勢によって改善をしようという意識が生まれます。この改善の速さが成果のポイントです。「
一方で、お客様が悪い、自社の製品が悪い、市場が悪い」と自分以外の事に原因を向けてしまうと、自分を変えようという発想ならないものです。受注が出来ない時こそ、自身にフォーカスし営業の中身を改善していきましょう。
4.4 まずは、相手に与える姿勢を持つ
「まずは、相手に与える姿勢を持つ」こちらも非常に重要なポイントです。
新規開拓営業となると、自社の情報や商品の内容を話し続けてしまう・・そんな営業担当者の方も多くお見掛けします。一方通行な流れでのやりとりは次の商談につながりにくいです。
まずは、お客様の関心事は何か、どんな情報を求めているかを明確にした上で、情報を提供する姿勢が大切です。
4.5 お客様に紐づくニュースは常にアップデートする
新規開拓を行うお客様に紐づくニュースは常にアップデートしておきましょう。
プレスリリースの情報や、公式サイトの情報はもちろん、現在では企業のSNSも盛んです。このあたりの情報の鮮度や情報をキャッチするスピードこそお客様との会話のきっかけになります。
「よく調べてくださっていますね!」などとお客様からお言葉を頂けるようであれば良い傾向です。まさに、お客様に関心を持っている、という熱量が伝わっている証拠だからです。
お客様のニュースに日ごろから目を向けましょう。
4.6 前任引継ぎ者の嫌なイメージを先入観として持ちすぎない
前任者から新規開拓先として企業を引き継ぐケースもあるかと思います。
この場合にありがちなことの一つに、前任のアプローチ情報で嫌なイメージを持ってしまう、という事があげられます。自身がアプローチする前に、ネガティブなイメージが先入観としてあると、イメージに引きずられアプローチが空回りすることがあります。
前任から引き継いだ情報は情報として軽く押さえつつも、先入観を持ちすぎない事を大切にしましょう。フラットな気持ちでアプローチを。
4.7 一度の失敗で下を向かない
新規開拓営業に失敗はつきものです。
タイミングによってはお客様から叱責を受ける事もあるかもしれません。
しかし、一度の失敗で下を向いてしまっては、何も始まりません。「失敗は成功するために必要な通過点」と捉えて、次に進みましょう。
4.8 断り文句に惑わされない
「断り文句に惑わされない」という事も非常に重要なポイントです。
お客様の中には、本当にお断りをしているケースと、価値を感じない、今忙しいなどの理由でとりあえず断っておこうというケースが存在します。そして、案外後者のパターンも多いです。そのため、一度の断り文句に惑わされずに、時期をずらして再アプローチをすることも検討しましょう。
お客様のタイミングは必ず来ると捉え、お客様との信頼を少しずつ積み重ねていくことが大切です。
4.9 ストレスや緊張を味方につける
新規開拓営業を行っていると、日々ストレスにさらされます。
また、初対面のお客様と関係構築関係をしていく訳ですから、多かれ少なかれ緊張をすることでしょう。
このストレスや緊張をどのように捉えるか?ここが成果の分かれ道になります。
ストレスや緊張をネガティブなものとして捉えると、成果に悪影響がでます。しかし、ストレスや緊張を必要なものだ、むしろ自身を活性化させてくれる大切な刺激であると肯定的に捉え味方につけると、良い成果に結びつきやすいのです。
これは、ケリー・マクゴニガル (著)「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」の本でも科学的に証明されていることです。興味のある方は是非ご一読ください。
4.10 しっかりと休憩をとる
新規開拓営業を行っていると、根詰めてしまい、「休憩すること=さぼっている」とイコールに感じてしまうことがあります。しかし、さぼることと休憩は全く異なります。休憩も新規開拓をしていくための必要な時間だと捉えていると、効果的に体と頭を休め、リフレッシュする事が可能です。
休憩がさぼりだと感じ罪悪感を持って対応すると、自然と自己評価が下がり、「自分はさぼっているダメな営業だ」と潜在的に抱いてしまう自己イメージ通りの結果がもたらされることになります。
「休憩」と「さぼり」は区別して捉え、しっかりと休憩を取りましょう。
4.11 お客様にとってのメリットは何かを訴求する
新規開拓営業でありがちなことが、自社の商品やサービスの説明に終始してしまうケースです。
これは、お客様には刺さりにくく、いったいどんなメリットがあるかが不明瞭になる場合が多いです。
そこで、自社の商品やサービスがお客様にどんなメリットをもたらすのか、ここを分かりやすく噛み砕いて訴求することが大切です。
お客様の立場になり、メリットは何かについて考えるくせをつけましょう。
4.12 お客様のありたい姿を的確にとらえる
最後のポイントです。「お客様のありたい姿を的確にとらえる」です。
これは、特に重要なポイントになります。
お客様の課題を解決しようと考えヒアリングを行う営業担当者は多いです。もちろんお客様に刺さるケースもあります。しかし、「お客様のありたい姿」にフォーカスすることでもう一段上の提案ができ、他社とも差別化ができます。
是非、これからの営業に大切な要素になりますので心得の一つに入れることをお勧めいたします。※詳細が気になる方は、インサイトセールスの記事を参考ください。(URL入れる)
5. 法人営業で新規開拓を成功させるための重要なポイント(プロセス編)
前章までで、新規開拓営業を成功させるための「心得」で重要なポイントについて解説いたしました。
本章では、法人営業で新規開拓営業をする際のプロセスに焦点を当てて重要なポイントについてお伝えいたします。大きく分けて4つです。
5.1【準備】STP(エスティーピー)分析を行う
新規開拓営業を行う前に、STP分析を行いましょう。
STP分析とは、セグメンテーション(Segmentation)、ターゲティング(Targeting)、ポジショニング(Positioning)の3つの英単語の頭文字を取って名付けられた分析方法です。
アメリカの経営学者でありマーケティングの第一人者としても知られるフィリップ・コトラー氏が提唱しました。主にマーケティングで戦略を立てる際に良く用いられる方法ではありますが、営業の新規開拓を行う際にも重要な情報となります。
具体的に内容について見ていきましょう。
5.1.1 セグメンテーション
まずはセグメンテーションです。市場を細分化します。具体的には、市場を同じようなカテゴリー別に分け小さな市場のグループを作っていきます。この小さなグループの事をセグメントと呼びます。
セグメントに分けていく際には4つの変数が役立ちます。
人口動態変数
年齢、性別、職業、所得、学歴、家族構成、所得水準、学歴、宗教、人種、国籍、業種、規模などの要素
地理的変数
国、地方、気候、人口密度、文化、政府による規制、都市化の進展度、顧客の行動範囲などの要素
心理的変数
ライフスタイル、趣味、価値観、性格、購買動機などの要素
行動変数
購買活動日時、使用頻度、求めるベネフィット、購買パターン、買い替えのタイミング、使用用途などの要素
上記の4つの変数をベースに市場を細かく分けていきます。
5.1.2 ターゲティング
セグメンテーションが完了したら、次には「ターゲティング」です。
ターゲティングとは、セグメンテーションで分けたセグメントの中で、どのセグメントに対して営業を行うかについて選定をすることです。
自社の商材、サービスがどのセグメントに対して競争優位性があるか、または、強みを発揮できそうなセグメントはどこか?を見極めながら選定をしていきます。
5.1.3 ポジショニング
ターゲティングが完了したら、最後にポジショニングを行います。
ポジショニングとは「自社がどのポジションで戦うのか」を決める事です。
自社の商品やサービスの特色を顧客にどう見せるか?独自のポジションを築き、他社と差別化を図ります。
ポジショニングを考える際には、KBF(購買決定要因)を意識して見ていきます。
自社の商品やサービスをどの観点で顧客は購買しているのか。価格、機能、イメージ?など分析します。そして、戦略的に2つの特徴に絞り込みます。それを、縦軸と横軸に置きマップを作り検討していくことが多いです(ポジショニングマップ)
以上のSTP分析は、営業側が行うケースもあれば、マーケティングが行い既に決まったものとして共有されることもあるかもしれません。
いずれにしても、上記のような段取りを踏んで戦略的に新規開拓を行っているということを理解する事が大切になります。
5.2 【実践】アカウントプランの内容を書き出す
本章では、STP分析をもとに確定したターゲットに対し、新規開拓を行う営業担当者に実行して頂きたい「アカウントプラン」について説明します。
新規開拓営業を行う場合には、その対象の顧客に対して具体的にどのようにアプローチをしていくか、プランを練り書き出すことが大切になります。そのプランを対象顧客ごとに可視化したものが「アカウントプラン」です。全ての新規顧客に対して行うのではなく、重点顧客、最重要顧客だけに厳選して書き出すことが多いです。
どんな風に組み立てたらよいのか、必ず押さえたい内容を6つに分けて見てきます。
5.2.1キーマンを特定する
まずは、キーマンを特定しましょう。
お客様の中でどなたが決定権を持っているのか、ここがあいまいではアプローチ方法もぶれてしまいます。今、対話しているお客様に決定権があるのか、それともその上長にあるのか?特定して置く事が大切です。
最終決定段階でひっくり返されるというパターンは往々にしてありますが、それは、事前にキーマンを押さえなかったために起こることが多いです。
5.2.2役割と評価されるポイントを聞く
次に、お客様担当者の役割と評価されるポイントを確認しましょう。
お客様がどんな役割を持ち、どんな成果を出すと評価されるのかを押さえたうえで、関係構築をしていくことでお客様から信頼を獲得できることでしょう。
的外れなアプローチをし、お客様の評価を落としてしまった場合には、次に繋がらないことは想像に難く無いと思います。アカウントプランを描く際のキーポイントになります。
5.2.3現状のサービスについて確認する
現状お客様が導入されているサービスについても確認をしましょう。
まずはお客様の現状を押さえることで、現状。何が欠けているのか?理想の姿とのギャップはどれほどあるのか?といった点が明確になってきます。
5.2.4組織図を描く
そして、お客様の「組織図を描く」という事も大切な要素です。
組織の中のメンバーがどのような関係性になっているのかを可視化します。キーマンは誰か、はもちろんの事、誰が誰に対してどんな影響力があるのか?書き出してみましょう。「キーマン」「影響力者」「決裁者」などに分け明記すると良いでしょう。
また、新規開拓先が、大企業になればなるほど、部門が多数に分かれ、それぞれの担当分野も分かれており、一つのサービスを導入するにも、一つの組織だけでは決定出来ないケースもありあす。
また、部門と部門との力関係も存在します。関連部門があればその組織について合わせて図式化しましょう。
組織図を描いたら、自社の組織との紐づけも考えましょう。
例えば自社の経営者と、相手のトップとをいつ会わせるか?という事も視野に入れましょう。要は自社リソースをどのように活用するか案を盛り込むのです。
5.2.5予算を確認する
予算を確認することも重要です。
予算はどのていど確保されているのか?はもちろんのこと、お客様がご自身で決済権限のある上限金額はいくらか?という事も押さえましょう。
金額が高い商品やサービスのご提案の場合には、お客様だけでは決済出来ないケースも存在するからです。
5.2.6お客様のサプライチェーンを明確にする
最後に、お客様のサプライチェーンを明確にしましょう。つまり、お客様企業のサービスの流れを理解するのです。
お客様のサービスの流れを理解していると話がスムーズに進み、押さえるべきポイントも明確になります。
何となく理解しているが、ちゃんとは分かっていなかったという場合には要注意です。アカウントプラン作成をきっかけに明確化してみましょう。
以上、6つの要素をベースにアカウントプランを組み立ててみましょう。やるべきことが明確になります。
5.3新規開拓顧客の情報管理・進捗管理を徹底する
新規開拓顧客の情報管理と進捗管理を徹底して行いましょう。
今、どの新規顧客へアプローチしているのか?状況はどうなっているのか?
SFAのシステムなどがある場合には情報登録を徹底しましょう。そして、随時、営業担当者自身と上司、部門全体で連携しながら受注に向けて動いていくことが大切です。
これらの情報は、新規顧客を取引先にしていくための重要事項であるだけでなく、次の新規顧客を生み出すための貴重な情報資産にもなります。
5.4PDCAサイクルを回す→現場の感触をマーケィングにも共有し、ターゲッティングを洗練させる
最後にPDCAサイクルを回していきましょう、ターゲット顧客に対して新規開拓を行い、実践の内容を振り返り、修正し、また行動に繋げていくサイクルを回すのです。
時には、現場の感触をマーケティング部門にも共有し、更にターゲティングを洗練させていくことも重要です。
6. 番外:これからの新規開拓営業に活かせる新手法「ABMの概念」とは?
番外編として、「ABM 」という営業手法についてご紹介したいと思います。これからの時代の新規開拓営業に生かせる可能性の高い新手法です。
ABM【Account Based Marketing】とは
全社の顧客情報を統合し、マーケティングと営業の連携によって定義されたターゲットアカウントからの売上最大化を目指す戦略的マーケティング
のことです。上記の説明にマーケティングと書かれているので営業には関係ない話なのでは?と思われるかたもいらっしゃるかもしれません。しかし、ABMの大切な概念は、「営業部門」と「マーケティング部門」が連携をとって、ターゲット顧客を開拓していくという所にあります。
法人向けの営業を行う企業にとっては、ABMが営業とマーケティングのつなぎ役をしてくれる方法として役立ちます。マーケティングと営業が一体で動けていないなどお悩みの方には目から鱗の内容です。
詳しくは究極のBtoBマーケティングABM(庭山 一郎著、2016年、日経BP社)をご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
新規開拓営業について解説してまいりました。
新規開拓営業を成功に導く為の重要なポイントを心得編とプロセス編に分けてご紹介しました。新規開拓営業していると忙しさに追われ、ついつい忘れがちな内容も多く含まれていたのではないでしょうか。
基本を押さえ日々実践する事で必ず力はついてきまます。是非、出来る部分から実践し、営業にお役立て下さい。
また、ABMといった最新の営業の考え方は、随時アップデートされています。これらをチェックして、ご自身の新規開拓の力を高めるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
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松下 慶子
株式会社アルヴァスデザイン・マーケティング担当。
大学卒業後、大手電機メーカーでシステム営業を経験。
2014年よりアルヴァスデザインへ参画。
旅と犬をこよなく愛する1児の母。