アポイントメントの取り方のコツを例文付きで徹底解説!営業研修会社が持つノウハウとは!?
目次
こんにちは。石井です。
今回は、アポイントメントの取り方について解説していきます。
私たちは、営業人材の能力開発を専門に行っている会社です。ある時は、研修というかたちで営業人材の育成に関わり、またある時は営業現場に入り込み、同行営業や営業戦略会議も実施しています。
数多くの営業人材とご一緒させていただく中で、「どのようにお客様との商談アポイントメントを獲得すれば良いのか」という悩みを抱えている方が一定数いらっしゃることが分かりました。
また、コロナウイルスのパンデミックにより、訪問による商談のアポイントメントはさらに取得しにくくなりました。そんな中でも、着実にお客様とのアポイントメントを取得している営業がいます。
このようにアポイントメントを取得できる営業と、そうでない営業は、何が違うのでしょうか。今回は、アポイントメント取得のコツを例文付きで解説します。
アポイントメントとは?
そもそもアポイントメントとはどういった意味があるのでしょうか。また、営業現場ではアポイントメントという言葉は使わずに略語が使用されるケースが多くあります。
アポイントメントの意味
アポイントメントとは、英語でappointmentのことです。和訳すると、「約束」や「予約」です。実際に、営業現場では、「日程や場所を決めて、面会の約束をすること」という意味で使用されます。
アポイントメントの略語
営業現場では、「アポイントメント」を「アポイント」や「アポ」と表現することがあります。どちらも、商談のお約束をお客様と取得する際に使用されます。例えば、「アポを取る」「アポ取得」といったように使用されます。
アポイントメント取得のための事前準備
アポイントメント取得は、「準備が全て」と言っても過言でないくらい事前準備は大切です。
今回は、アポイントメント取得前にすべき事前準備のリストをご紹介します。
お客様情報の把握
まずは、お客様情報を把握するところから始めましょう。ホームページのように公開されている情報はもちろんのこと、自社の履歴もさかのぼり、過去の取引有無ややり取りなども把握しましょう。
お客様のホームページ
具体的には、お客様のホームページで掲載されている「会社概要」「会社理念・ビジョン」に加え、「お客様の商品やサービス」も必ず確認しましょう。
また、採用ページには詳しくお客様の情報が掲載されていることが多いです。そのため、採用ページがある場合は必ず確認しましょう。
自社の履歴
自社の過去の担当者とお客様とのやり取りも確認しましょう。取引が無い場合でも、過去の営業担当者がどのようにアプローチしたのかを確認することは大切です。
アポイントメントの目的の決定
お客様情報を把握できたら、次はアポイントメントの目的をまとめましょう。そして、アポイントメントを取得するのは、どういった目的があるのかをしっかり言語化しましょう。
その際には、お客様にとってアポイントメントを取得するとどういう価値があるのかということを、しっかり考え抜きましょう。
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アポイントメント取得にあたり、「これをすれば絶対にアポイントメント取得可能」といった画一的な正解は存在しませんが、「これをしたらアポイントメント取得の確率が低下する」といったNG例は存在します。
今回は代表的なNG例を見ていきましょう。
アポイントメントの目的が「ご挨拶」
「ぜひご挨拶をさせてください。」「担当が変わったので、一度お伺いいたします。」といったように、営業はアポイントメント取得の際に、いわゆる「ご挨拶」を目的とすることがあります。
これ自体、悪いことではないのですが、「挨拶を目的にしたアポイントメント取得の確率は低い」ということを認識しましょう。
理由としては、「ご挨拶であれば結構ですよ。」といったようにお客様から断りやすいことや、コロナウイルスのパンデミックにより、ご挨拶だけであれば差し控えたいという考えがお客様にあるからです。
「お願い」モード
営業担当者がどうしてもアポイントを取得したいあまり、お願いモードでアポイントを取得するケースもNGパターンです。
「お願い」だけでは確実にアポイントメントの取得の確率は下がります。「お願い」の熱意に押されてアポイントメント取得ができたとしても、お客様がアポイントメントに対して価値を感じていない訳ですから、次の商談に繋げるのは至難の業です。
「忙しいので」といって打ち切られてしまうパターンもあるでしょう。もちろん、商談に入って挽回するパターンもありますが、一握りです。
アポイントを取得する段階で、何らかの価値を感じて頂くよう努めましょう。
いきなり上位職者の同席を要求
アポイント取得に際し、初回の段階から担当者だけでなく上位職者の同席を求める場合も取得率は下がります。まずは、電話やメールで繋がったお客様担当者様との関係構築が優先です。
成果を出したいあまり一足飛びで上位職者と繋がるということは逆効果の事もありますので要注意です。
例文付き!電話でアポイントメントを取るコツ
アポイントメント取得の事前準備が済んだら、実際にどのようにアポイントメントを取得するのかを考えていきましょう。まずは、電話編です。
アポイントメントの目的を伝える
まずは、事前準備で決定したアポイントメントの目的をしっかり伝えましょう。「なぜアポイントメントを取得したいのか」を明確に伝えましょう。
3つの価値を伝える
お客様とアポイントメントを取得する際には、必ず押さえたい3つの価値があります。
「内容」についての価値
1つ目は、商談の内容についての価値です。当たり前ですが、お客様は商談の内容に期待ができなければ、営業と会う価値はないと判断します。
そのため、お客様の関心はどこにあり、どういった商談内容を求めているのかをしっかり考え抜き、伝えましょう。
営業トーク例:「御社のホームページには、○○と記載されていました。まさに△△のテーマをご検討されているかと思いますが、この内容に関する情報提供が可能です。お役に立つ内容かと思いますがいかがでしょうか。」
「自社」である価値
2つ目は、「自社」である価値です。
お客様は、数あるベンダーの中から、特定の会社を選び商談をしています。そのため営業担当者は、他社ベンダーとの違いを明確にして、「自社」でなければならない価値をしっかり伝える必要があります。
営業トーク例:「御社と同業種かつ同規模で○○のプロジェクトを実施しました。弊社ですと、御社の課題にマッチした情報提供が可能です。」
「いま」である価値
3つ目は、「いま」である価値です。
営業担当者がお客様から断られる文句に「今は忙しいから」「来期に検討します」といったものが存在します。しかし、その通りに時間が過ぎるのを待っていては営業として良い成果は残せません。
なぜならば、こういったケースの多くは水面下で他社ベンダーが商談を進めていて、いざ商談に呼ばれたころには、相当遅れた段階から商談の土俵にのることになるからです。
そのため、営業担当者としては、早めに商談に入り込みお客様と話を進めていくべきなのです。
営業トーク例:「検討に先立って、他社の成功事例がお手元にあれば、今後の準備がしやすいかと思いますが、いかがでしょうか。」
アポイントメントの日程と場所を確認する
電話でアポイントメントを取得する際にあってはならないことは、商談の日程や場所の食い違いです。
商談の日程や場所が食い違った場合、お客様と営業双方の問題とも言えますが、営業として食い違いをなくすにこしたことはありません。
電話の最後には必ず日程と場所を再確認しましょう。
メールでアポイントメントを取るコツ
メールでアポイントメントを取得する際のコツを考えてみましょう。
本章では、新規のアポイントメントをメールでどのように取得するかということに焦点を当てて考えていきます。
件名
件名で達成したいゴールは、「お客様に本文を読んでもらうこと」にあります。このゴールを達成するために、下記の3点を意識しましょう。
特別感の演出
お客様は、件名を読んだ後に「本文を読んだら良いことがあるかも」と思ってもらわないと、なかなかお客様は本文を開こうと思いません。
お客様が特別感を抱くためには、「特典」をつけることも良いですし、「このメールでしか手に入らない情報」ということを認知してもらうのも良いでしょう。
当事者意識の醸成
お客様にいくら良い情報をメールで届けようとしても、お客様自身が「自分には関係のないメールだ」と件名で判断されてしまっては、本文を読まれることはありません。
「これは自分のために作成されたメールだ」とお客様に思ってもらうようにしましょう。お客様の名前を件名の先頭に記載するなどの工夫も一例です。
内容の具体化
件名は少ない文字数の中でも、具体的に書く必要があります。要点を絞り、一番伝えたいメッセージを具体的かつ端的に伝えましょう。
本文での要件提示
メールの本文では、「アポイントメントの目的」をしっかりと書くことに加え、「商談で話す内容」も記載しましょう。また、他社ベンダーとの違い(差別化ポイント)やアポイントメントをすぐに決定すべき理由も添えると良いでしょう。
アポイントメント取得後の行動
電話でのアポイントメント取得後には、最低限2回メールをお客様にお送りしましょう。
このメールをお送りするためにも、メールアドレスを知らないお客様に対しては電話の最後にメールアドレスをお伺いすると良いです。
お礼メール
アポイントメント取得の直後には、必ずお礼のメールをお送りしましょう。お礼を伝える他に、電話の中で印象に残った対話の内容や、アポイントメントの日程と場所をお送りしましょう。
リマインドメール
お客様とのアポイントメントが近づいてきたら、再度リマインドメールをお送りすると丁寧です。このメールにも最低限、アポイントメントの日程と場所をお伝えしましょう。
オンライン商談におけるアポイントメント
コロナウイルスのパンデミックにより、対面商談は激減しました。多くの営業が、オンライン商談を実施していると思います。
こういった背景から、オンライン商談におけるアポイントメントについても考えてみます。
オンライン商談と対面商談の違い
そもそも、オンライン商談と対面商談では何が違うのでしょうか。
下記にもある通り、オンライン商談は対面商談と比べて、営業が取得できる情報が限られています。裏を返すと、お客様にとっても営業を見定める判断材料が少ないと言えます。
オンライン商談では、「視覚」「聴覚」の限られた五感の中で、お客様に認めてもらう必要があります。
また、オンライン商談は対面商談と異なり、会議室の用意や移動時間の制限がありません。そのため、対面商談と比較すると、アポイントメントは取得しやすいという現状があります。
気をつけたいこと
オンライン商談の方がアポイントメントを取得しやすいという事実はあるものの、気をつけなければならないことも存在します。
商談の内容の齟齬
オンライン商談はお客様にとってもアポイントメントを決定しやすいため、商談の内容を詳細に決めないままアポイントメントを決定するというケースがあります。
いざ商談になってみると、営業とお客様とで想定していた商談の内容に食い違いがあったということも珍しくありません。
そのため、商談の内容についてはしっかりと確認しましょう。
商談の日程とオンラインツール
商談の日程を再度確認することの他に、どのオンラインツールを活用するのかということをしっかり確認しましょう。会社によっては、指定のオンラインツールでなければ使用できないケースもあります。
また、オンラインツールを営業側かお客様側かのどちらが設定するのかも確認しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はアポイントメントの取得について解説しました。
アポイントメント取得に際しては、「これをすれば絶対にアポイントメントが獲得できる」という画一的な正解は存在しませんが、コツをおさえて実践すればアポイントメント取得の確率を高めることは可能です。
ぜひ例文を参考にして、実践してみてください。
また、コロナウイルスのパンデミックにより、オンラインでの商談が増えています。オンライン商談のアポイントメントを取得する際に気をつけたいことも、しっかり押さえた上でアポイントメント取得を行いましょう。
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石井 健博
ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
趣味は、読書・英語学習・ラグビー。3歳息子のパパ。