営業
2021.04.26

事前準備と商談のポイントとは?トップセールスが実践する「営業トークの流れ」をシーン別に解説!

こんにちは。石井です。

今回は、営業トークをどのような流れで進めれば良いかをご紹介します。

営業トークの内容はもちろん大切ですが、流れも同じように大切です。なぜならば、いくら良い営業トークを並べてみても、ぶつ切り感がある営業トークでは心に響かないからです。

商談の中で、お客様との関係構築をしていく為には、お客様に響くタイミングで営業トークを投げかける必要があります。今まさにクリアにしたいと思っていた事柄がピンポイントで返ってくるような、スムーズで心地の良い流れです。

トップセールスは、自然とこの流れを意識し営業トークを駆使しながら商談を進めています。そんなトップセールスも実践する、営業の流れをご紹介してきます。後半では、営業トークを強化するのに役立つ本もピックアップしていますので是非、ご覧ください。

営業トークにおける流れとは?

営業トークの流れとは、営業トークを駆使して、実際の商談を進行させていくことです。

「商談のストーリー」と言い換えることができます。営業トークを効果的に使い、営業が商談をリードしながらスムーズに商談を進めましょう。商談を効果的に進めるためには、営業トークを適切なタイミングで伝える必要があります。

商談前にするべき5つの準備

商談をスムーズに進めるためには事前の準備が大切です。最低限、次の5つの準備をしましょう。

準備1:自己紹介

会社名や所属をスムーズに言えることはもちろんのこと、自身の仕事内容も説明できるようにしておきましょう。その際に、お客様が理解しにくい専門用語を使わないようにしましょう。

準備2:自社紹介

自社の創立背景、従業員数、拠点、事業内容は伝えられるようにしましょう。その他、所属する部署の目指しているビジョン、ゴールも伝えられると良いです。

準備3:商品やサービスの紹介

自社の商品やサービスを端的に伝えられるようにしましょう。それらの特徴や利点に加え、他社の商品やサービスと何が違うのかを明確にしておきましょう。

準備4:お客様情報の取得

お客様のホームページを必ずチェックしましょう。その際に、採用特設ページがあればぜひ確認してください。このページには、お客様がどんなことを大切にしているのか、社内の雰囲気、社員の声など、お客様のことがより詳しく説明されていることが多いためです。

準備5:想定されるお客様からの質問と答え

お客様と同業の会社と取引がある場合は、その要点を確認しましょう。その際に、想定される質問とそれに対する答えも事前にまとめておきましょう。

オンライン商談の基本ポイント8の資料ダウンロードはこちら

商談中にするべき13のポイント

商談の中で、営業がするべきことを商談の「序盤」「中盤」「終盤」に分けてご紹介します。

商談の序盤

1:アイスブレイク

対面商談、非対面営業(オンライン商談や電話商談など)に関わらず、必ずアイスブレイクをしましょう。特にオンライン営業の場合、効率性を重視するあまり、いきなり本題に入るケースが多いです。

しかし、オンライン営業であっても、商談の雰囲気作りが大切であることは言うまでもありません。アイスブレイクのテーマとしては、お客様がアピールしている商品やサービスに関わるものが一般的です。

2:自己紹介

名刺交換をする際に、一言付け加えることで印象に残しましょう。自分がどういう人間で、なぜこの仕事をしているのかといった想いを伝えることも良いでしょう。その際には、お客様の目を見て話すことを忘れないようにしましょう。

3:自社紹介

自社の紹介はパンフレットを見せながらできるようにしましょう。その際に、商品やサービスの紹介は状況を見て必要であれば実施しましょう。

初めから、これらの話をするとお客様によっては拒否反応を示す方もいるためです。お客様の状況がつかめない場合は、「弊社の商品やサービスをご紹介してもよろしいでしょうか。」と確認しましょう。

4:商談のゴールの確認

今回の商談で達成したいゴールを確認しましょう。アポイントの日時を決定した際には、商談の目的やゴールを互いに握っていても、商談当日に至るまでの間で忘れてしまうこともあります。そのため、商談の序盤で再確認すると良いです。

商談の中盤

5:お客様の社内の役割と立ち位置の確認

お客様が社内でどういうポジションで仕事をしているのかを確認しましょう。その際に、「お客様が社内で何を達成したら評価されるのか」というところまで確認できるとなお良いです。

6:BANT情報の取得

BANT情報とは、「Budget(予算)」「Authority(決裁権)」「Needs(ニーズ)」「Timeframe(導入時期)」の頭文字です。これらは一回の商談で全てを聞くことは難しいですが、商談を継続する中で聞き出しましょう。

7:お客様の目指したい姿の確認

お客様が目指す理想の姿を明確にしましょう。目指す姿が明確でない場合、営業がどんな提案をしても方向性のズレたものになってしまいます。なぜならば、提案とはお客様が目指す姿を実現するために行うものだからです。

8:お客様の現状確認

お客様が現時点でどういった課題をお持ちなのかをヒアリングします。ここでは具体化させることが重要であるため、可能であればお客様数名からインタビューしましょう。

9:質疑応答

商談の中で、互いに質疑応答する時間を設定しましょう。この時間で互いの疑問点や不安な点をできる限り解消しましょう。

10:商品やサービスの紹介

必要に応じて、商品やサービスの話をしましょう。しかし、営業の商品やサービスを売りたい気持ちが強すぎて強引になってしまうのはよくありません。商品やサービスを紹介する際には、お客様からの同意をもらってからにしましょう。

商談の終盤

11:次回への宿題の確認

特に営業をはじめたばかりの方は、お客様から何かしらの宿題をもらうことを意識しましょう。宿題をもらうことで、「次回の商談の際にお答えさせてください。」というつながりを作りやすいためです。

12:お客様が感じている不安について確認

商談の終わりに、お客様が現時点で感じられている不安を確認しましょう。その場で解決できることはその場で解決し、もし難しそうな場合は持ち帰って次回の商談でその不安を解決するようにしましょう。

13:次回商談のアポイント取得

商談の中で、次回商談のアポイントを取るようにしましょう。商談が終わって後日改めてアポイントを取得するよりも、その場の方がアポイントを取得しやすいためです。

オンライン商談の基本ポイント8の資料ダウンロードはこちら

商談の流れを壊す5つのNG例

せっかく良い雰囲気で商談が進んでいても、営業が思わずしてしまう行為によって、その商談が台無しになることもあります。

1:聞き取れないくらいの早口

当たり前ですが、営業トークはお客様に聞き取りやすい口調で話しましょう。つい駆け足になりたくなるようなときも、落ち着いて話すことを意識しましょう。

2:強引な売り込み

商品やサービスの紹介をする際には、売り込みにならないようにしましょう。お客様が「この営業は、売りたいだけだな。」と思ったら、営業への信頼はガタ落ちします。

3:信憑性の低いデータの提示

データを用いる場合は、出典元の確認をしましょう。せっかくお客様に情報をご提供しても、その情報自体が信頼できるものでなければ意味がありません。現在は、インターネットを探せば様々な情報が手に入ります。

しかし、それらが本当に信頼できるものかどうかは、お客様に提示する前にしっかりとした見極めが必要です。

4:お客様にとっての商談目的とズレた対話

お客様にとっての商談目的にそった対話をするようにしましょう。例えば、お客様が「この商談は、会社の現状を営業に理解してもらうためだ。」と思っている中で、営業が「商品やサービスの説明」をしたところで、全くお客様には響きません。

5:お客様が求めていない情報の提示

営業がお客様に情報提供した際に、お客様から「ありがとうございます。」と言われても、その情報がお客様にとって有益でない可能性はあります。

何か情報提供する際には、「○○にご興味ありますか?」といったように、事前の確認をしてから提示しましょう。

営業トークを強化する書籍5選

営業トークを向上させるための書籍をご紹介します。営業トークに特化した本とそうでない本がありますが、皆さんの商談をスムーズに進めるための良いヒントが満載の書籍です。

1位:実践!インサイトセールス!(高橋 研著 プレジデント社)

AIに駆逐されない営業としての地位を確立するために出版された書籍です。著者の高橋氏は、現在も現役の営業マンとして、年間200日は営業活動をしています。

また、営業人材の開発を事業として行っているため、数多くのトップセールスとの接点があり、非常に説得力のある一冊です。書籍の中には、お客様との商談ですぐに活用できる営業トーク例が多数掲載されています。
>実践!インサイトセールス!(高橋 研著 プレジデント社)

2位:凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク(佐藤 昌弘著 日本実業出版社)

著者の佐藤氏はマーケッターとして活躍されています。その視点が大変面白いです。

「お客が欲しいというものを、売ってはいけない」という内容でスタートする本書には、目から鱗の情報がたくさん含まれています。本書籍は、マンガ化もされているため、こちらも合わせてチェックしましょう。
>凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク(佐藤 昌弘著 日本実業出版社)

3位:簡単だけど、一瞬で心をつかむ77のルール セールストーク力の基本(横山 信弘著 日本実業出版社)

2万人の営業をコンサルしてきた著者が語る説得力のある一冊です。

書籍の中には、テクニックを活用してみてどのように営業が変わったのかという、ビフォアフターも詳しく書かれています。深さの返報性や、トップセールスがしないNG質問など学ぶべきポイントがたくさんあります。
>簡単だけど、一瞬で心をつかむ77のルール セールストーク力の基本(横山 信弘著 日本実業出版社)

4位:営業の鬼100則(早川 勝著 明日香出版社)

営業トークはもちろんのこと、営業として大切な精神も同時に身に付く書籍です。営業は時として、お客様に断られる辛い仕事です。しかし、それを乗り越えた先に営業としての確固たる地位が見いだせます。
>営業の鬼100則(早川 勝著 明日香出版社)

5位:人を動かす人の「質問力」: この「問題意識」が結果を出し、組織を強くする(ジョン・C・マクスウェル著 三笠書房)

本書は営業担当者向け特化した本ではありませんが、読む価値のある一冊です。営業は、大きな案件になればなるほど、お客様の組織を動かす存在でなければなりません。質問力を用いて、どのようにお客様を動かすのかを学ぶヒントになります。
>人を動かす人の「質問力」: この「問題意識」が結果を出し、組織を強くする(ジョン・C・マクスウェル著 三笠書房)

まとめ

いかがでしたでしょうか。スムーズな商談をするために、営業トークをどのように駆使すれば良いのかをつかんでいただけましたか?ぜひ、効果的な営業トークを身につけ、実践で活用できるようにしましょう。

本記事で記載の通り、商談を「準備」と「実践」にわけてそれぞれ準備することが必要です。実際に準備する内容は多いですが、一つずつクリアすることで、営業としてのスキルは確実に向上していきます。

オンライン商談の基本ポイント8の資料ダウンロードはこちら 資料をダウンロードする お問い合わせをする
この記事を書いた人

石井 健博

ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
趣味は、読書・英語学習・ラグビー。3歳息子のパパ。

お役立ち情報一覧に戻る