営業
2022.10.26

クロージングの効果を最大にする提案後の動きとは?効果的なクロージング手法8選!

こんにちは、石井です。

今回は、クロージングの効果を最大にする営業担当者の動きにフォーカスして解説していきます。

営業プロセスを分解すると、「アプローチ→ヒアリング→提案・プレゼンテーション→クロージング」という構図になります。つまり、クロージングとは営業プロセスにおける最後に位置します。

営業活動をクロージングの直前まで上手にやってきたとしても、クロージングに失敗すると結局受注できずに終わってしまいます。

一方で、クロージングまで上手くいかなかったことがあっても、クロージング段階で他社の営業担当者と差別化することで受注を獲得することもできます。

これだけ重要なフェーズであるクロージングを、全部で3回に分けて解説しています。本記事は、第2回でクロージングの効果を最大化するための提案後の営業担当者の動きにフォーカスします。

クロージングに関する気になる記事があれば、ぜひ下記からお読みください。

>クロージングの基礎知識と必要なマインドセットを解説!提案してから本当の勝負が始まる!
>クロージングの効果を最大にする提案後の動きとは?効果的なクロージング手法8選!←本記事はこちら
>お客様の懐に入り切る!クロージングですぐに使えるリアル問答集9選!

提案後が本当の勝負

営業活動におけるクロージングとは、何でしょうか。定義はさまざまありますが、本記事では「お客様の意思決定を促す行為」をクロージングとします。

明らかにしたいことは、クロージングとは一度きりの行為ではなく、提案・プレゼンテーションから受注するまでの期間の行為の全てです。この行為の全てこそ、お客様の意思決定を促すものでなければなりません。

今回は、「提案・プレゼンテーションの直後」と「直後から受注まで」の2つに分けて、どのようなクロージングをしていけば良いのかを解説していきます。

提案・プレゼンテーションの直後

提案・プレゼンテーションの直後に、営業担当者は以下の3点に留意してクロージングをしましょう。

その1:評価

現時点での評価をしてもらいましょう。お客様の内部で話し合いがされていない中ですが、お客様の担当者の個人的な見解や他社との比較でも構わないので、聞き出せる範囲での情報取得をしましょう。

この際に、評価が芳しくない場合は、どの点を修正できれば受注できる可能性があるかまで聞き出せるとベストです。

その2:フロー

お客様の内部で結論が出るまで、どのようなフローで事がなされるかを確認しましょう。少なくとも、意思決定のフローや最終意思決定者などを明らかにしましょう。

その3:再提案

提案・プレゼンテーションは、再度実施できる可能性があります。その1の評価が芳しくない場合は、なおのこと「再提案をして良いか」を確認して、チャンスを伺いましょう。1%でもチャンスがあれば、大逆転の可能性はあります。

提案直後から結論までの関わり方

この時期のクロージングの良し悪しによって、受注できるか否かに大きく影響します。最悪なパターンは、お客様に何も連絡を取らずに、失注の連絡だけをもらうことです。営業担当者として、これは避けるべきです。

また、営業担当者はお客様の内部の状況を把握し、どの程度で決済が下るのかを確認し続ける必要があります。その際には、以下の2点に留意して進めていきましょう。

その1:感情面の配慮

忘れてはいけないことが、お客様の感情に寄り添うことです。お客様は、複数社の提案の中から1つを選びます。つまり、選ばれなかった企業には断るわけです。これは、お客様にとって大変な仕事なのです。

例えば、お客様から「まだ結論が出てないのですよ。」と言われた場合には、営業担当者は「いつ結果が出ますか?」と言うのではなく、1つの決断を下すことは、とても大変なことですよね。」というような感情に配慮した言葉を投げかけましょう。

その2:論点の整理

感情面の配慮をしたら、その後は論点の整理です。これは、お客様の担当者にとっても仕事を進めやすくする働きかけなので、ぜひ身に付けましょう。

具体的には、お客様から「まだ、結論が出てないのですよ。」という発言があり、上記その1の感情面に配慮する言葉を投げかけた後は、「結論が出ていないのは、社内で意見が割れているからですか?

それとも、まだ意思決定者に本件を話せていないからですか?」といった声かけをしましょう。このような働きかけにより、営業担当者は次のアプローチを考えることもできますし、お客様も必要資料の作成を営業担当者に依頼できるかもしれません。

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クロージング手法8選

クロージング手法を多く身に付けることで、さまざまなお客様に対応することができます。本記事では、8つの手法をご紹介します。

手法1:テストクロージング

テストクロージングは、代表的な手法の1つです。その名の通り、「もし~」「仮に~」といった言葉を使い、お客様の購入意志を確認していきます。

トーク例①:「もし、本商品をご購入されるとしたら、どのような不安点が考えられますか?」
トーク例②:「仮に、本サービスを導入したら、一番に期待することは何ですか?」

手法2:意思の確認

お客様に購入の意思があるのかをストレートに聞くことも、クロージングにおける1つの手段です。多くの営業担当者はためらいがあり、なかなかストレートに聞きません。

しかし、ストレートにお客様に聞いてみることで、お客様から多くの情報を得られる可能性もあります。

トーク例③:「直球でお聞かせください。弊社の提案はご決済いただけそうでしょうか?」
トーク例④:「正直にお教えいただきたいのですが、弊社は選ばれそうですか?」

手法3:選択肢の提示

1つの商品やサービスを購入するかどうかを決めるよりも、いくつかの中から選ぶ方が、お客様にとって意思決定しやすいことがあります。

松竹梅といったランク付けをしたり、違った効果のある商品やサービスを複数提示したりすることで、お客様が商品やサービスを購入しやすい状況を作りましょう。

トーク例⑤:「ご提案させていただいた3つのうち、どれが一番良いと思いますか?」
トーク例⑥:「現段階で、どちらに心惹かれますか?」

手法4:阻害要因の排除

お客様が購買を控える要因を排除することも、営業担当者の大きな仕事の1つです。特に、「コスト」「品質」の2点における阻害要因は、しっかり排除すべきです。

トーク例⑦:「商品導入にあたり、何か不安な点はございますか?」
トーク例⑧:「コスト面や品質面で、何かご不安やご不明点はありますか?」

手法5:評価基準の明確化

お客様が商品やサービスを購入する際には、何かしらの評価基準にそって意思決定します。特に、高額な決済であれば、肌感覚ではなく明確な評価基準を設けているはずです。

これらの評価基準を聞き出し、自社の商品やサービスが他社よりもどの程度優れているのかを、お客様に提示しましょう。

よくある評価基準としては、「コスト」「スピード」「効果」「実現可能性」「リスク・副作用」などがあげられます。

トーク例⑨:「本件は、どのような評価基準でご決定されますか。」
トーク例⑩:「評価基準の中で、どれを最も重要視されますか?」

手法6:導入メリットの提示

クロージングにおいて、商品やサービスを導入するメリットを再提示することも大切です。また、弊社ならではの価値を提示することで、他社と差別化するように働きかけましょう。

トーク例⑪:「本商品をご決済いただくと、~~ということが実現できます。」
トーク例⑫:「○○を実現できるのは、日本で弊社しかございません。」

手法7:導入デメリットの提示

過度なメリットの提示だけでは、かえってお客様からの信頼を失ってしまう可能性もあります。どの会社の商品やサービスであっても、メリット・デメリットが存在します。デメリットもしっかり提示しましょう。

トーク例⑬:「本商品ですが、実はデメリットもございます。正直に話しますね。」
トーク例⑭:「本サービスでは、~~ということは実現できません。」

手法8:期限の設定

お客様に意思決定の期限を提示することも重要です。ただ、一方的に提示するのではなく、お客様の社内の状況も加味して、互いに納得のいく形で期限を設定しましょう。

トーク例⑮:「~~を目途にご決済いただきたいのですが、よろしいでしょうか?」
トーク例⑯:「○○までにご購入いただくと、特典がございます。」

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、クロージングにおける提案・プレゼンテーションの後の動きに絞って解説しました。提案・プレゼンテーションの後に、ただ待つだけではなく、どのような働きかけをするとお客様が意思決定しやすいかをご理解いただけましたでしょうか。

クロージングは、営業担当者の動きによって大逆転も起こり得る営業プロセスです。営業プロセスの最後に位置しているクロージングに強くなることで、受注率も大きく高まることでしょう。

ご紹介したクロージングの手法8選は、すべてにトーク例を掲載しています。こちらをご活用いただくことで、クロージングの精度をぜひ高めてみてください。

クロージングに関する気になる記事があれば、ぜひ下記からお読みください。

>クロージングの基礎知識と必要なマインドセットを解説!提案してから本当の勝負が始まる!
>クロージングの効果を最大にする提案後の動きとは?効果的なクロージング手法8選!←本記事はこちら
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