VUCA時代とは?予測不能な時代でも取り残されないためのエクスポネンシャル思考についても解説!
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こんにちは、荻原です。
テクノロジーの進化が加速する現代において、働き方や仕事に対する価値観の変化は加速の一途を辿っています。
そのため、ビジネスの世界においてもVUCA時代に突入したと2010年頃から言われるようになりました。
しかし、VUCA時代が具体的にどのようなものかを問われたら、答えに詰まる人も少ないはずです。
本記事では、VUCA時代の概要はもちろん、営業担当者なら積極的に身に付けておきたい「エクスポネンシャル思考」についても解説します。
そもそもVUCAとは?
VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の4つの頭文字を合わせた造語です。
様々な物事が複雑に絡み合うことで、不確実性や曖昧さが増大し未来予測が極端に困難になった状態や世界を意味します。元々は、1990年代後半の冷戦時代を象徴する言葉としてアメリカ軍が用い始めた言葉です。
その後、2010年代頃からビジネスの世界でも予測が極端に難しくなったことで用いられるようになりました。
Volatility(変動性)
Volatilityとは「変動性」を意味しています。1995年代以降のIT革命がきっかけで価値観・テクノロジー・文化などが加速度的に変動していることが象徴的です。
事実、1995年代のIT革命以降、世界規模での価値観やテクノロジーが発展を遂げてきました。
- 携帯電話からスマートフォンへのシフト
- ビデオレンタルからサブスクリプション配信への移行
- オンライン営業の増大
- 働き方改革の加速
- LGBTへの寛容さの拡大
など、例を上げたら枚挙にいとまがありません。
そして驚くべきことに上記の変化はわずか20年で起きた変化であるのです。このようにVUCA時代においての物事の変動性は極端に速いのです。
Uncertainty(不確実性)
Uncertaintyとは不確実性を意味しています。これは、世界全体での環境の変動や制度、政治、金融などの不確実性が増加していることを表しています。
不確実性の具体的な例としては、
- 新型コロナウィルスの発生
- リモートワークの普及
- 終身雇用制度の廃止
- 大企業の倒産の可能性の増大
- 地球温暖化の深刻化による気象変動
などが挙げられます。
そのため、今以上に未来を予測しづらくなると言えるのです。
Complexity(複雑性)
Complexityとは複雑性を意味しています。これは、世界全体の情報量が極端に増大したことで、未来予測が難しくなったことを表しています。
- スマートフォンの容量の変化
- IoTの進化による取得情報量の増加
- 観測技術の進化による扱うことのできる情報の変化
- 科学の発展による世界の解像度の拡大
- 映像画質の進化
など扱う情報量は加速度的に変化していきました。
扱う情報が増えれば増えるほど、分析する項目も増加し、考慮するべき問題も増加していくのです。このように世界全体で情報量は増大すればするほど、未来予測はしづらくなると言えるのです。
Ambiguity(曖昧性)
Ambiguityとは曖昧性を意味しています。これは、世界全体が加速度的にグローバル化することにより、世界全体の隔たりがなくなることを指しています。
- SNSの普及による人間関係の壁
- LGBTの許容による性差の壁
- 翻訳テクノロジーの発展による言語の壁
- 移動しやすくなることでの文化の壁
- 仕事成果による年齢や学歴の壁
など様々な壁が曖昧になっているのです。
これらの事柄もわずか20年で起きた現象です。今後もテクノロジーの発展とともに様々な壁が取り払われ、世界はより曖昧になっていくと言えるのです。
エクスポネンシャル思考研修概要の資料ダウンロードはこちらVUCA時代とは?
VUCA時代とは、テクノロジーの発展や価値観、文化の変化により、世界が複雑化し未来予測が極端に難しくなった時代のことを指します。
1995年代に起きたIT革命以降わずか30年足らずで世界が大変革を期したことを鑑みると、世界は今後もますます複雑化していくことは容易に予想できます。
そんな複雑であり、未来予測が困難なVUCA時代だからこそ、注目されているのが「エクスポネンシャル思考」なのです。
次章では、エクスポネンシャル思考が何であるのかを紹介したいと思います。
VUCA時代における「エクスポネンシャル思考」とは?
ここでは、エクスポネンシャル思考とは具体的に何かを紹介していきたいと思います。
エクスポネンシャル思考とは?
エクスポネンシャル思考とは、世界がエクスポネンシャルに進化していくことを前提にビジネスや将来を予測する思考法のことを指します。
エクスポネンシャル思考のエクスポネンシャルとは、日本語で「指数関数」という意味です。指数関数とは、数学で用いられる関数であり、特定の変数の階乗ずつ増減していく関数を指します。
一般的な直線的なグラフとは違い、途中から加速度的に値が大きくなるといった特徴を持っています。
テクノロジーがエクスポネンシャルに進化していることは日常の範囲ではわかりづらいですが、歴史を見るといかに世界のテクノロジーがエクスポネンシャル的に進歩しているのかがわかります。
- 18世紀:第一次産業革命(機械の誕生/蒸気機関や綿織物など)
- 20世紀前半:第二次産業革命(重工業化/電気と石油の活用など)
- 20世紀後半:第三次産業革命(コンピューターの誕生/単純作業の自動化)
- 21世紀初頭:第四時産業革命(AI/IoTの活用)(現在)
このように世界は直線的に進化をしているのではなく、エクスポネンシャルに進化していると言えるのです。
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エクスポネンシャル思考研修概要の資料ダウンロードはこちらVUCA時代においてエクスポネンシャル思考が注目されている理由
VUCA時代においてエクスポネンシャル思考が注目されている理由は、エクスポネンシャル思考を身につけると、テクノロジーの変化に敏感になり、進歩をしたテクノロジーが未来にどんな変化を与えるのかを考えるようになるからです。
これは、現在の世界がテクノロジーを基盤に構築されているからです。
実際、世界の時価総額ランキングの上位企業のほとんどはテクノロジー系企業です。(2022年8月現在)
1位:Apple(テック企業)
2位:Saudi Arabian Oil(エネルギー企業)
3位:Microsoft(テック企業)
4位:Amazon.com(テック企業)
5位:Tesla(テック企業)
このことからエクスポネンシャル思考があると、VUCA時代のような変化の激しい時代でも訪れる変化に対応しやすくなるのです。
VUCA時代をもっと知るためのオススメ書籍3選
本章では、VUCA時代を知るためにオススメの書籍をご紹介します。
① エクスポネンシャル思考(齋藤 和紀著 2018年 大和書房)
本記事で解説しているエクスポネンシャル思考の発祥の地であるシンギュラリティ大学で直接学んだ齋藤 和紀氏が執筆した良書です。
シンギュラリティ大学とは、アメリカのカリフォルニア州のシリコンバレーである教育機関です。エクスポネンシャル思考を前提に、今後世界はどのように変化していくのかを議論している場所であります。
VUCA時代を生き抜くために必要な思考で「エクスポネンシャル思考」についてもっと深く学びたい人のための入門書であるのでおすすめの一冊です。
② 2025年を制覇する破壊的企業(山本 康正著 2020年 SBクリエイティブ)
本書は、東京大学やハーバード大学で修士号を取得し、Googleで活躍した山本 康正氏が現状存在しているテクノロジーや今後実用化されるテクノロジーを元に2025年以降の世界を席巻する企業を紹介しいている良書です。
比較的短いスパンでの未来を予測しているので、未来を予測するとはどのようなものであるかを捉えるのに最適です。
現在のテクノロジーやテクノロジーを活用している企業について知識を身につけるのは、その後の未来を予測するのに非常に有効な手段と言えます。
本書はとても読みやすく書かれているので、おすすめの一冊です。
③ 2040年の未来予測(成毛 眞氏著 2021年 日経BP」
本書は、マイクロソフトの代表取締役社長も務めた成毛 眞氏が、現在のテクノロジーと今後実用化されることが期待されている先進端テクノロジーを元に、2040年ではどんな生活を営むことがきるのかをまとめている良書です。
2040年は今から約20年後の世界なので、とても予想がしづらい世界ではあります。しかし、成毛 眞氏は様々な科学的データを元に描いているので、とても納得感のある世界観になっています。
2040年がどのような世界であるかを知ることは、VUCA時代を生きる上でとても参考になるので、おすすめの一冊です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
VUCA時代についてイメージは持っていただけましたでしょうか。
エクスポネンシャル思考を身につければ、世界全体の加速に追いつけないまでも全体像をある程度予測できるようになります。
未来予測が困難な時代だからこそ、エクスポネンシャル思考を活用し、テクノロジーの発展に敏感になれば混沌とした時代でも生き残れるのではないでしょうか。
本記事が少しでもお役にたてていれば幸いです。
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荻原エデル
社内では、デザイン関係や営業支援をメインで担当しています!
最近は動画編集や執筆業務も始めました。
趣味は筋トレ、空手、映画鑑賞、読書。インドア人間です。
昨日の自分よりも1%でも強くなることが人生の指針です!