マネジメント
2021.11.30

リモートワークでも可能!OJT研修を成功させるポイントとは?

こんにちは、石井です。

本日は、オンラインでも実施可能なOJT研修についてみていきます。

新型コロナウイルスの影響で、多くの営業担当者がリモートで仕事をしていると思います。

オンラインでの商談には慣れて、お客様との良好なコミュニケーションはとれている一方で、上司と部下の関係がイマイチであったり、部下メンバーの育成が思うように進んでいなかったりすることは珍しくありません。

本記事では、リモートワーク環境においても有効なOJT研修をみていきましょう。

OJT研修の概論

まずは、OJT研修の基本を確認しましょう。

OJT研修とは?

OJTとは、「On The Job Training」の略称です。意味は、「実際の仕事・業務を通して実施する育成」です。そのため、OJT研修とは、「実際の仕事・業務を通して実施する育成する施策(研修)」を指します。

OFF-JT研修との違いは?

OJT研修の反対語は、OFF-JT研修です。OFF-JTとは、「Off The Job Training」の略称です。意味は、「実際の仕事・業務の現場を離れて実施する育成」です。

具体的には、企業で外部の講師を招いて実施する研修があります。OJT研修とOFF-JT研修の違いは、「実際の仕事・業務を通して実施するかどうか」という点です。

トレーナーとトレーニー

OJT研修を実施する上司や先輩のことを、OJTトレーナーと呼び、OJT研修を受ける方をOJTトレーニーと呼びます。(以下、トレーナー、トレーニーと表記します。)

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OJT研修を実施する意義とは?

 

OJT研修を実施する意義は、どのようなものがあるでしょうか。今回は、3つの意義をお伝えします。

その1:実務で活かせる知識やスキルの修得

OJT研修は、現場で実施される育成施策です。そのため、実務で活かすことができる知識やスキルを修得することが可能です。学んだことをすぐに実践で活用することで、知識やスキルの定着も早いです。

その2:モチベーションの向上

OJT研修の期間中は、OJTトレーナーである上司や先輩と一緒に仕事をする機会が多いです。上司や先輩からは、知識やスキルに加えて仕事への姿勢も見習うことができます。

これは、OJT研修の対象であるトレーニーにとって、将来の自分のありたい姿を描くことにもつながり、モチベーションアップにもつながります。

その3:相互理解の促進

新型コロナウイルスの影響で、リモートワークが増えた現代では、営業メンバー同士の相互理解が不足しやすい環境と言えます。

しかし、OJT研修を実施することでトレーナーとトレーニー間での対話の機会が増え、相互理解が促進されます。このようにOJT研修は実施する意義のきわめて高い研修と言えます。

このOJT研修についてより次章以降で、具体的に見ていきます。

OJT研修の長所と短所

OJT研修ですが、良い面だけではありません。長所と短所を確認してから、OJT研修を実施しましょう。

OJT研修の長所

その1:実務ですぐに活用できる

OJT研修は、実際の仕事・業務を通して実施するため、実務ですぐに活用できる知識やスキルを学ぶことができます。仕事を通して、「学び」「実践」を繰り返すことで、定着も早いです。

その2:トレーニーのレベルにあった育成ができる

OJT研修を受けるトレーニーのレベルには、バラつきがあります。OJT研修では、トレーニーのレベルに合わせて研修を実施することが可能です。

自分のレベルにあった研修を受講することは、トレーニーのレベルアップに加え、モチベーションの維持と向上にもつながります。

その3:低コストで実施できる

OJT研修のトレーナーは、社内の上司や先輩です。外部の講師に依頼せずに、内製で進めていく育成施策です。そのためコストがほとんどかからずに実施可能です。

OJT研修の短所

その1:OJT研修の品質にバラつきが発生する

OJT研修を実施するのは、トレーナーである上司や先輩です。そのため、研修を実施する上司や先輩の実力によって、OJT研修の品質に濃淡が発生します。

その2:トレーニーの育成機会が必要である

前述した通り、OJT研修は実施そのものに特段のコストはかかりません。しかし、OJT研修を実施するトレーナーは「育成」する必要があります。必要に応じて、OJTトレーナーを育成するための研修を外部に依頼することも検討した方が良いでしょう。

その3:通常業務に支障をきたす可能性がある

OJT研修を実施している中でも、通常業務を止めることはできません。トレーナーである上司や先輩は、通常業務をしながらOJT研修を実施しなければならないのです。そのため、通常業務に支障をきたし、仕事の納期遅延やミスも発生する可能性があります。

以上がOJT研修の主な長所と短所になります。本内容を意識しながらも、実際にはOJT研修を成功させるためにはどのような事に気を付ければ良いのでしょうか?次章で見ていきます。

OJT研修を成功のための3原則

本章では、OJT研修成功のために押さえるべき3つの原則をお伝えします。

原則1:OJT研修の意義を明確化する

OJT研修を会社で実施するのは、何のためかを明確にしましょう。OJT研修を実施するには、社内の多くの人的リソースが必要になります。特に、OJT研修の肝となるトレーナーには、「OJT研修の意義」がしっかりと伝わるように説明を尽くしましょう。

原則2:OJT研修を文化にする

OJT研修では、トレーニーを育成します。ここで成長したトレーニーが、いずれはトレーナーとして新しいメンバーを育成することになります。

このように、育成したメンバーが成長して、さらに新しいメンバーを育成するという好循環を作ることは、企業の成長には欠かせません。

原則3:OJT研修と人事制度を紐づける

OJT研修は、トレーナーにとっても大きな仕事の1つです。そのため、OJT研修の成果を評価する人事制度をしっかりと整備しましょう。

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オンライン下でOJT研修を成功させるポイント

新型コロナウイルスの影響で、リモートで営業活動をしている方も少なくありません。では、どのようなポイントを押さえると、OJT研修が成功する確率が高まるでしょうか。

ポイント1:相互理解の場を意図的に設ける

オンラインでは、トレーナーとトレーニーの相互理解をする機会を意図的に設けるようにしましょう。

コロナ以前では、商談の前後や休憩時間の何気ない対話の中で、互いの理解を深めることができました。しかし、オンライン環境下では、意図的に機会を設けない限り、相互理解は深まりません。

OJT研修を成功させるためには、トレーニーの実力を把握して研修を実施することの他に、トレーニーの精神状況やモチベーションの度合いを確認することも重要です。ぜひ、相互理解する機会を増やしましょう。

ポイント2:プロセスを都度確認し重視する

リモートワーク下では、トレーニーの仕事が見えにくいことから、トレーナーはつい結果数値で評価をする傾向にあります。確かに、一定割合の数値評価は必要です。

しかし、トレーニーは営業としてまだまだ成長段階にあります。そのため、トレーナーはプロセスを都度確認する努力をして、OJT研修の内容にも反映するようにしましょう。

ポイント3:ロールプレイングを実施する

リモートワーク下での育成で難しいことは、トレーニーの現在の営業のレベルと確認することと、トレーニーの営業のレベルを高める育成をすることです。

なぜならば、リモートワーク下では、オフィスで仕事をしていた時と比較して、明らかに普段の仕事ぶりが見えにくいためです。

このような状況下で、特に有効な手段が「ロールプレイング」を実施することです。ロールプレイングを実施することで、トレーニーの営業のレベルを把握することに加え、育成することもできます。
>営業教育会社が効果を実証!研修におけるロールプレイングのやり方〜基礎編〜

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ポイント4:商談前後の5分を確保する

前述した通り、リモートワーク下ではトレーナーとトレーニー間での意思疎通を取ることが難しいと言えます。そのため、商談の前後の時間を確保して、打ち合わせをするようにしましょう。

商談前には、「どのように商談を進めるか」に加えて、「商談中にトレーニーのやるべきこと」も確認すると良いです。商談後には、「商談の出来・不出来」に加えて、「トレーニーの成長した点、課題点」もトレーナーからフィードバックするようにしましょう。

ポイント5:OJT研修のノウハウを共有する

リモートワーク下で、OJT研修を実施することは、どの企業にとっても、どのマネージャーにとっても、初めてのことばかりです。今まで、同じオフィスで仕事をしながらOJTをしていたときに比べると、育成のノウハウが乏しいことは否めません。

そこで、OJT研修を実施しているマネージャー陣で集い、少しでもノウハウを共有することは有益です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

本日は、リモートワーク下でも実施できるOJT研修について解説してきました。新型コロナウイルスの影響で、私たちの多くはリモートで仕事をするようになりました。

お客様とオンラインで商談をすることには、慣れてきた営業が多い一方で、リモートワーク下で「どのようにマネジメントをすれば良いのか」ということに関しては、多くのマネージャーが悩んでいるテーマです。

今回は、リモートワーク下でも実施できるOJT研修のポイントをご紹介しましたので、ぜひご参考にしてみてください。

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