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2021.06.12

電話でアポイントメントを獲得できる例文付き!新規開拓を極めよう!

目次

こんにちは。石井です。

本日は、「いかに新規顧客に対して電話でアポイントメントを取得するか」ということを考えていきます。

いきなりですが、質問です。

「新規顧客に、電話でアポイントメントを取得することが得意だ!」という方はいらっしゃいますか?

私たちは、大手企業を中心に多くの営業研修を実施しています。

研修内で上記の質問を受講生にすると、「得意である」と回答する方は、ほとんどいらっしゃいません。

野球では、3割打てば一流バッターと言われますが、新規顧客への電話で、3割もアポイントメントを取得できたらプロ中のプロです。1割のアポイントメントを取得できたら、かなり優秀でしょう。

このように、新規顧客に電話でアポイントメントを取得するというのは簡単ではないのです。だからこそ、アポイントメント取得の確率を高めることができれば、ライバルの営業担当者から一歩先に進むことができます。

今回のコラムをきっかけに、アポイントメント取得の確率が少しでも向上すれば幸いです。

アポイントメントについて

まずは、アポイントメントとは何か、について考えてみましょう。

アポイントメントとは?

アポイントメントは、appointmentという英語からきており、「予約」「約束」と日本語に訳します。

多くの営業担当者は、「アポイントメント」を「アポ」や「アポイント」というように略して使用します。

また、「アポイントメントを取得すること」については、「アポ取り」「アポ取得」のように使用されることが多いです。

なぜ、アポイントメントが必要なのか

私たち営業は、なぜアポイントメントを取得する必要があるのでしょうか。

  • コロナウイルスのパンデミックの影響で、アポイントメントを取得せずに飛び込み営業をしても、なかなかお客様に会えない
  • お客様の受付のセキュリティが厳しくで、そもそもビルの中に入れない

このような理由が考えられます。

しかし、これはあくまで私たち営業目線での「アポイントメントが必要な理由」に過ぎません。私たちは、「お客様の目線」で、アポイントメントが必要な理由を考えるべきです。

お客様にとってアポイントメントを取得する必要は、

  • 「営業とじっくり話ができる」
  • 「営業からの説明をしっかりと聞くことができる」
  • 「自身の他の仕事と時間が被らないように、あらかじめ準備できる」

などが想定されます。

なぜ、アポイントメント取得が難しいのか?

冒頭にもお伝えしたように「新規顧客にアポイントメントを取得する」ということは、決して簡単なことではありません。

なぜならば、お客様は数多くのベンダーから商談の依頼を受けており、「新規からの商談依頼は断る」という心づもりができている方が多いためです。

新規顧客へのアポイントメント取得が難しいという前提を踏まえ、どのように電話をかけると新規顧客からアポイントメントを取得できる確率が高まるのかを考えていきましょう。

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アポイントメント取得の基本10箇条

新規顧客からアポイントメントを取得するためには、押さえておきたい基本があります。
1つずつ確認していきましょう。

アポイントその1:お客様目線に立つ

お客様目線に立って電話するようにしましょう。お客様は、数多くのベンダーから毎日たくさんの営業電話を受けています。このように、お客様が置かれている立場をしっかりと考えた上で架電するようにしましょう。

アポイントその2:正しい敬語表現を身につける

新規顧客の電話は、数分間のうちに決着がつきます。
「この営業は敬語がなっていないからな…」というマイナスの印象を持たれては、なかなか数分で挽回することは難しいです。そのため、正しい敬語表現を身につけることが必要になります。

アポイントその3:聞き取りやすい話し方を身につける

お客様にとって、聞き取りやすい話し方を心がけましょう。

具体的には、聞き取りやすい声の大きさやスピードです。また、電話という限られた時間でお客様と対話するため、端的に話すということも大切です。

実際に自分が話す声がどうなのかが気になる場合は、スマートフォンで録音して聞いてみることをオススメします。

アポイントその4:架電する時間帯を配慮する

お客様に電話をかける時間帯は配慮しましょう。特に月曜日の早朝は避けましょう。

なぜならば、週の初めは社内会議があったり、メールの対応をしたりなどで忙しいことが想定されるためです。また、これから始まる一週間に向けて、お客様の精神的にもなかなか余裕がありません。

可能であれば午後かつ就業時間の前に架電しましょう。

アポイントその5:商談の候補日を用意する

お客様に架電する前に、自身の商談候補日を明確にしておきましょう。
PC
上でスケジューラーを見ることができる場合は、それを開いた状態で架電すると、いざ商談の候補日を決定する際にスムーズに進めることができます。

アポイントその6:架電リストを精査する

電話をかける前には、しっかりと架電リストを精査しましょう。

どの業界や規模をターゲットにするのかといったことを明確にした上で、架電のリストを作っていきましょう。

アポイントその7:お客様情報を取得する

架電する前には、お客様のホームページを確認して情報を取得しましょう。
最低限、会社概要は確認して、余裕があれば採用ページも確認することで、お客様理解が深まります。

また、お客様と過去に取引履歴がないかも自社のデータから確認しておきましょう。

アポイントその8:商談目的を明確化する

お客様と「何の目的」で商談をしたいのかということを、しっかりと考えましょう。この商談の目的は、端的に伝えられるようにしておきましょう。

アポイントその9:架電する前に練習する

お客様に架電する前には、練習をしましょう。

一人で練習するのも良いですが、社内の先輩や上司にお客様役をお願いして、練習するのも良いです。その際には、良かった点と改善点のフィードバックをもらい、本番に活かしましょう。

アポイントその10:切り返しトークを用意する

新規顧客にアポイントメント取得の電話をすると、その多くが断られます。

そのため、想定できる範囲内の断り文句については、どうやって切り返しトークをするかということまで用意しておくと良いです。

アポイントメント取得のトーク例

では実際にお客様とどのように対話をすれば、アポイントメント取得の確率が高まるのかを考えていきましょう。

はじめに

自己紹介に加えて、「なぜ電話をしたのか」「どのくらい時間がかかるのか」を提示しましょう。

営業トーク例:「お世話になっております。○○株式会社の△△と申します。最新情報である××についてのご連絡です。ただいま、2-3分程度お時間よろしいでしょうか。」

本題

商談の目的を明確に伝え、以下の3つについても言及しましょう。

商談内容について

お客様にとって価値のある商談内容を提示しましょう。

営業トーク例:「昨日、新聞で御社の△△に関する記事を拝見しました。現在、□□に取り組まれているとのことですが、~~についてはご興味ありませんか。こちらの情報提供を目的として、お話できればと思います。」

自社にしかできないことついて

競合他社との違いを明確にお客様に伝えましょう。

営業トーク例:「弊社では、つい先月まで御社と同じような業界で、○○を実施いたしました。こちらは弊社でした持っていない情報になります。」

「今」である必要性について

お客様が、すぐに商談の場を設けた方がいいと思えるような対話をしましょう。

営業トーク例:「御社内での検討に先立って、○○様のお手元に資料がそろっていると、上長の方から本件について進捗を確認された際、スムーズに対話ができると思います。」

おわりに

電話を切る前には、「商談の日程と場所の再確認」に加えて、お客様のメールアドレスも取得しましょう。
メールアドレスを取得することで、お客様にお礼やリマインドのメールをお送りすることができます。

切り返しトーク概論

新規顧客に電話でアポイントメントを取得する際に、お断りされることが多いと思います。

ただ、営業としてその断り文句を受けて電話を終わらせてしまっては、アポイントメントを取得することはできません。

私たち営業は、お客様に断られることを前提として、電話を架ける必要があるのです。そこで欠かせないのが、「切り返しトーク」を準備することです。

切り返しトークとは?

切り返しトークとは、お客様からいただいた「断り文句」に対して「切り返し」をする話法のことを指します。

繰り返しになりますが、お客様からいただく「お断り」をそのまま受けていたら、アポイントメントを取得することはできないためです切り返す必要があります。

なぜ、切り返しトークが有効なのか?

切り返しトークが有効な理由とは、何でしょうか。

そのヒントは、お客様からいただく「断り文句」にあります。

多くの切り返しトークは、いくつかのパターンわけることができます。

つまり、典型的な切り返しトークが存在するということです。例外は除き、よくある典型的な切り返しトークを準備することが、アポイントメントを取得するために必要になるのです。

むしろ、例外をあげればキリがないため、典型的な切り返しトークだけを用意しておくというだけで、その効果は十分に発揮されます。

切り返しトークの基本構成

切り返しトークの基本的な構成は、お客様からの断り文句を「受容」してから「切り返す」というものです。

お客様からの断り文句に対して、そのまま切り返してしまうと、お客様の感情を害してしまう可能性があります。そのため、一度お客様の言葉を受け止め、それから切り返すという順番が大切なのです。 

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アポイントメント取得率を高める切り返しトーク集

それでは、具体的にどのような切り返しトークがあるのでしょうか。
具体的な、お客様の断り文句を例に取り上げ、切り返しトークをご紹介します。

ケース1:「うちに、予算はないよ。」

「○○についてのご予算は特にないということですね、承知しました。確かに、新しい△△を導入するとなると、初期費用が掛かるだけでなく、社内での調整も大変ですよね。今回、私からお話させていただきたい内容は、御社のコスト削減に関する内容です。もしかしたら、お役に立てるのではないかと考えております。」

ケース2:「うちは、全部○○社に任せているからね。」

「そうでしたか!○○社さんは素晴らしい対応をしてくださるとお聞きしたことがあります。信頼できるパートナーがいらっしゃるのは、大変心強いですね。私からのお話は、最初は参考程度で構いませんし、○○社との比較の前提で進めていただいても構いません。」

ケース3:「この時期は忙しくて…。」

「そうですよね、この時期は○○や□□の件などでお忙しいですよね。今回は、お忙しい時期であっても、ぜひ小耳にはさんだ方が良いと思われる旬な情報です。お忙しいところだと思いますが、こちらの最新情報を参考にしていただくと、お仕事を進めやすくなるかもしれません。」

ケース4:「用があれば、うちから弊社から連絡しますので…。」

「それは、ありがとうございます。しかし、大変恐縮なのですが、私はこのような場面で、再度ご連絡をいただいた経験がございません。○○は、御社の現状にぴったりの情報だと思いますので、ぜひ商談をご検討いただけませんか。」 

アポイントメント取得のためのトークスクリプト作成術

営業が扱う商品やサービスによって、アポイントメントを取得する際のトークは変わります。
そのため、トークスクリプトの作成方法についても解説いたします。

ステップ1:ペルソナを作る

どのようなお客様をターゲットとするのかを決めたら、実際のお客様を詳細に描いてみましょう。

氏名・年齢・性別・職業・職種・学歴・職歴・家族構成・プライベートなどを描くことで、営業メンバー同士で、ターゲットとなるお客様像を共有し合うことができます。

ステップ2:ゴールを明確にする

アポイントメントを取得することは、一つのゴールですが、私たち営業は「どのような商談をするためのアポイントメントなのか」を考える必要があります。
単にアポイントメントを取得しても、結局その次の商談に繋がらなかったら意味がありません。

そのため、アポイントメントのゴールは、この先の商談のことを想定して考えてましょう。

ステップ3:ゴール達成に必要なトークを洗い出す

ステップ2のゴールを達成するために、実際にどのような営業トークが必要なのかを洗い出しましょう。
この時点では、とくかくブレストをして、たくさんの営業トークを出すと良いでしょう。

ステップ4:トークスクリプトにまとめる

ステップ3のトークを、スクリプトにまとめましょう。
この際には、社内でお客様役と営業役を作りロールプレイングをしながら、トークスクリプトとしてまとめていくことをオススメいたします。 

トークスクリプト作成上の注意点

アポイントメント取得のトークスクリプトを作成する際には、下記の3点に注意しましょう。

注意1:売り込み過ぎない

お客様と初めての会話になるため、お客様は営業のことを信頼していません。そのため、売り込みに聞こえるような表現は避けましょう。

あくまで、商談の場を設定することが、お客様にとってどのような価値があるかを考え、伝えましょう。

注意2:信憑性の低いデータを言わない

データや数値をお伝えする際には、出典元を確認しましょう。
過度なデータや数値は、かえってお客様からの信頼を損なう原因になりかねません。

注意3:例外的な場合を想定しない

トークスクリプトはあくまで典型的な例を扱いましょう。
例外的な場合を考えるとキリがなく、かえって効率が悪いです。典型的な場合をしっかりと対応できるようにしましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、例文を交えて新規顧客からどのようにアポイントメントを取得するかということを考えてみました。

ご紹介させていただいた実際のトーク例は、まさにトップセールスが実践しているものです。ここから少しでもヒントを得て、皆さんの営業活動に役立てていただければと思います。

また、営業組織としてアポイントメントに課題があるといったお悩みがある場合は、ぜひトークスクリプトを作成してみてください。営業レベルが底上げされるだけでなく、社内のトップセールスが実践する営業トークを水平展開できるため、とても効果的です。

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石井 健博
この記事を書いた人

石井 健博

ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
趣味は、読書・英語学習・ラグビー。3歳息子のパパ。

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