中堅ITシステム会社A社様向け 仮説立案研修 導入事例
こんにちは。石井です。本日は、中堅ITシステム会社A社様に提供した、仮説立案研修1日版の導入事例をご紹介します。
実施概要
■導入企業名:中堅ITシステム会社A社様
■業界:ITシステム
■お客様規模:2,000名
■実施年:2021年
■実施目的・ゴール
【目的】
仮説を活用した本質的なコミュニケーションによって、お客様から得る情報の量・質を最大化させる
【ゴール】
・仮説の活用シーンやその意義と方法について体得している
・仮説の有無によって顧客から得られる返答の違いを実感している
■研修名:仮説立案研修
■受講対象者:若手の営業とSE 約30名
解決したい課題
■お客様の背景・課題感
【背景】
A社様は、ITシステムを設計して販売する会社です。日々、営業とSEが一緒になってお客様のご支援をしています。
これまで、体系的に営業研修を実施したことがなく、今回は0から教育体系を設計して研修の実施へと至りました。
【課題感】
以下の3つの課題をお持ちでした。
課題①:お客様から引き出せる情報にバラつきがある
優秀な営業担当者が多い一方で、営業スキルが属人化しており、会社として統一感のある営業ができていませんでした。
課題②:お客様が本音で話をしてくれない
お客様が本音で話をしてくれないこともあり、提案したとしてもなかなかコンペで勝ちきれないことが続いていました。
課題③:営業とSEの間に溝がある
営業とSEの双方で、互いのスキルや想いを認識しておらず、お客様に対して統一感のある支援ができていませんでした。
本施策のゴール
本施策では、お客様への2つのゴールを達成することを目指しました。
・仮説の活用シーンやその意義と方法について体得している
仮説を立てる意義を理解し、実践で仮説立てた質問ができるようにトレーニングを実施しました。
一般的に、仮説を立てることが大切であるということは、多くの営業シーンで耳にします。しかし、「なぜ仮説が大切なのか」を問うた場合、同じ会社であっても違う回答が返ってくることは珍しくありません。
そこで、本研修では、営業とSEの双方が「仮説の意義」に対して共通認識を持ち、実践での活用ができる状態にまで成長することを目指しました。
・仮説の有無によって顧客から得られる返答の違いを実感している
仮説を立てない場合と立てた場合のお客様から、得られる情報の質と量の違いを実感することを目指しました。
ロールプレイングでは、講師がお客様役、受講生が営業役という設定をしました。このロールプレイングを繰り返し実施することで、仮説の有無が引き出せる情報の違いを生むことを理解できるようになることを目指しました。
実施詳細
研修は1日間で実施しました。大きく分けて、3つの学習のポイントを設定しました。
・学習ポイント1:仮説活用の重要性と意義を体感
仮説がなぜ大切なのかを理解していただくようにしました。また、本番さながらのシーンを作りロールプレイングを実施しました。この体験学習を通して、仮説の有無によって、お客様から引き出せる情報の量と質に違いがあることを体感していただきました。
・学習ポイント2:仮説の質を高める「本質」と「根拠」の使い分けを体得
仮説をお客様に伝える際には、その「質」が大切になります。いわゆる「鋭い仮説」をすることで、お客様の反応が変わり、営業が引き出すことができる情報に影響するからです。
本研修では、仮説を立てる際には仮説の「根拠」を明確にすることを伝え、「なぜ、その仮説が生まれたのか」をしっかりお客様に伝えるようにトレーニングしました。
・学習ポイント3:明日から活用できるフレームを持ち帰る
仮説の精度を高めるためには、多くのトレーニングや実践を要します。
本研修では、すぐに現場で実践できるレベルにまで仮説立案スキルを向上することを目指しました。そのため、実際にトップセールスが日々活用している仮説のフレームワークを受講生に配布し、すぐにでも現場で活用できるようにしました。
結果
1日間の研修でしたが、ゴールに対して成果をあげることができました。
受講生は、仮説立てた質問をすることで、お客様からもらえる情報の質と量の双方が向上するということを理解し、実践できるようになりました。
ロールプレイングでは、講師がお客様役になり、受講生がペアを組み営業をしました。
今回は、営業とSEでペアを組みました。普段の業務で互いの見えていないスキルや想いも共有することができ、連携強化にもつながりました。
お客様の声
【研修企画の担当者様より】
今まで、研修を体系的にやったことがありませんでした。今回、仮説立案研修を実施したことで、営業担当者のスキル向上につながりました。営業担当者同士の横のつながりや、共通言語の醸成にもつながりました。
また、研修を設計するにあたり、今後私たちがどういう営業スタイルを確立していけば良いのかが明確になったことは大変良かったと思います。
私たちは、営業とSEが一体になってお客様にサービスを提供しています。しかし、普段の業務では互いに忙しいこともあり、なかなか営業とSEの連携が取れているとは言えません。今回、ロールプレイングのペアを営業とSEで組んだことで、互いのスキルや想いを共有できる場にもなりました。とても有意義だったと思います。
石井 健博
ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
趣味は、読書・英語学習・ラグビー。3歳息子のパパ。