アポイントメント取得のノウハウを大公開!お客様の担当者から経営層まで活用できるコツとは!?
目次
こんにちは。石井です。
今回は、アポイントメントの取得について考えていきます。
私たちは、年間数百名もの営業人材へ向けて研修を実施していますが、研修でお伝えするノウハウは全て私たちが実践してきたノウハウです。
私たちは、お客様経営層との対話を非常に大切にしており、その営業手法をまとめた書籍も発売しています。(「実践!インサイトセールス」高橋研著 2018年 プレジデント社)
今回は、「お客様の担当者」とのアポイントメント取得はもちろんのこと、上記の本にも記載しているような「経営層」とのアポイントメントをどのように取得するのかというところまで考えていきます。
トップセールスも実践しているコツも含まれていますので、是非お役立てください。
アポイントメントとは?
まず、「アポイントメント」という言葉について考えてみます。
アポイントメントとは、英語のappointmentのことであり、「約束」や「予約」の意味です。お客様と商談のお約束を取得する際に使う言葉です。また、「アポイントメント」のことを「アポイント」や「アポ」といったように省略して表現することがあります。
事前準備編
アポイントメント取得の確率を高めるためには、事前準備は欠かせません。お客様情報を正確に把握するだけでなく、アポイントメントの目的も整理しましょう。
お客様情報を取得する
お客様の情報を取得する方法としては、まず次の2点を押さえましょう。「お客様が公開しているホームページからの情報」と、「自社が保有する過去の取引やお付き合いの履歴」です。
お客様のホームページ
お客様のホームページにある「会社概要」「理念・ビジョン」だけでなく、「お客様の商品やサービス」も必ず確認しましょう。
また、さらに情報がほしい場合は、「採用ページ」を見ることをオススメします。採用ページには、詳しくお客様の情報が公開されているためです。
自社の履歴
過去に自社とお客様の間で取引があったかどうか、ということに加えて、取引がない場合でもどのようなお付き合いがあったのか、ということも確認しましょう。
取引がない場合でも、お客様担当者の名前を把握できるだけでも、アポイントメント取得の確率は高まります。
アポイントメントの目的を整理する
お客様とのアポイントメントの目的をしっかりと言語化しましょう。どういう意図を持ってアポイントメントを取得したいのかということを、端的に伝えられるように準備しましょう。
その際に、アポイントメントの目的を「ご挨拶」にすることはオススメしません。ご挨拶自体が悪いことではありませんが、「ご挨拶であれば、特に必要ないですよ。」といったように断られる確率が高まるためです。
オンライン営業チェックリストの資料ダウンロードはこちら実践編①:アポイントメント取得の基本
それでは実際にどのようにアポイントメントを取得するのかを考えていきます。まずは、基本として3つのステップを押さえましょう。
ステップ1:アポイントメントの目的を伝える
まずは、お客様とのアポイントメントの目的をしっかり伝えましょう。ここでは、事前準備で用意したアポイントメントの目的をお伝えします。
ステップ2:3つの価値を伝える
次に、「商談内容についての価値」「自社ならではの価値」「今である価値」の3つの価値を伝えましょう。
商談内容についての価値
商談の内容をお客様にお伝えして、その内容に価値を感じていただけない限り、お客様からアポイントメントを取得することはできません。しっかりと商談の内容を提示しましょう。
営業トーク例:「先日○○の新聞で御社の□□に関するニュースを拝見しました。まさに△△のテーマをご検討されているかとご推察しますが、これに関する最新情報はご興味ありますか。」
自社ならではの価値
お客様には、「なぜ自社でなければならないのか」ということもしっかり伝えましょう。お客様は、複数のベンダーの中から、選んで特定の会社と商談をします。
そのため、営業として、他社ベンダーとの違いをしっかりと提示する必要があるのです。
営業トーク例:「弊社では、御社と同業種・同規模のお客様にて○○のご提供をしました。とても御社にマッチした情報になると思いますが、そういったお話にご興味はございませんか。」
今である価値
お客様が仮に「現時点で検討されていない場合」であっても、営業として継続的に情報交換をするべきです。
なぜならば、継続して情報を交換しあっていると、いざ提案の時期になったときに「営業が獲得できているお客様の情報」が多いというだけでなく、他社ベンダーに遅れることなく提案することができるからです。
そのため、お客様にとって、商談をすぐにでも設定する価値を明確にお伝えして、継続的に情報交換をする関係性を築くべきなのです。
営業トーク例:「検討は来期からとのことでしたが、先んじて様々な情報を集められておいた方が、いざ検討しようとなった時期にスムーズに進められるかと思いますが、いかがでしょうか。」
ステップ3:日程と場所を確認する
電話でアポイントメントを取得する際には、必ず商談の日程と場所については再確認しましょう。
また可能であれば、電話の最後にお客様のメールアドレスをお聞きして、後日、商談のリマインドメールをお送りすると良いでしょう。
実践編②:オンライン商談のアポイントメント取得
コロナウイルスのパンデミックによって、私たち営業の多くは対面商談からオンライン商談に切り替えてお客様とのやり取りを継続してきました。
今や、主流になりつつあるオンライン商談ですが、改めてオンライン商談のアポイントメント取得について考えてみましょう。
オンライン商談 vs 対面商談
まずは、オンライン商談と対面商談の違いを考えてみましょう。
下記にもある通り、オンライン商談は対面商談と比較して、営業側とお客様側の双方で取得できる情報に限りがあります。なぜならば、オンライン商談では、「視覚」「聴覚」に限った情報しか取得できないためです。
また、オンライン商談は会議室の設定が必要ないだけでなく、移動時間も要しません。そのため、対面商談比較して、オンライン商談の方がアポイントメントは取得しやすいと言われています。
注意したいこと
対面商談と比較して、オンライン商談の方がアポイントメントを取得しやすいという事実はあるものの、注意したい点も存在します。
商談の内容を握る
オンライン商談は気軽にアポイントメントを決定できるため、商談の内容をどのようにするかというところまで具体的に話し合わずにアポイントメント取得ができるケースがあります。
いざ、商談になった際に、営業側とお客様側で考えていた商談の内容が異なったという事態にならないためにも、しっかりとアポイントメントを取得する段階で商談の内容を握り合いましょう。
商談日時と使用するオンラインツールを確認する
商談日時を確認することに加え、どのオンラインツールを使用するのかも確認しましょう。お客様指定のオンラインツールがある場合は、そのツールを営業側が準備する必要があります。
実践編③:経営層とのアポイントメント取得
経営層とのアポイントメントを取得する際に、押さえたいポイントは2点あります。
ポイント1:アポイントメントの目的を明確化する
経営層とのアポイントメント取得で一番大切なことは、「なぜそのアポイントメントを決定する必要があるのか」をお客様が理解することです。
そのため、営業はしっかりとアポイントメントの目的を言語化して、それをお客様に伝える必要があります。
「経営層の方にご挨拶をしたく…」「経営層の方に、ぜひ表敬訪問をしたく…」といったように、「ご挨拶」が目的の商談はアポイントメントの取得率が決して高くありません。
お客様にとっても、「ご挨拶であれば、お互い忙しいので結構ですよ。」と断りやすいためです。そのため、お客様にメリットのあるアポイントメントの目的を伝えるようにしましょう。
営業トーク例:「弊社からの提案に先立って、御社の経営層のご意向をお伺いした上でご提案させていただいた方が、提案の方向性にもブレがなくなり、御社内でも議論がしやすくなると思います。」
ポイント2:断り文句への切り返しトークの準備をする
お客様にとって、自社の経営層を商談の場に連れてくることは容易ではありません。社内での調整が必要なだけではなく、様々な心理的ハードルも存在します。
今回は、典型的なお客様からの断り文句に対して、どのように切り返せば良いのかを考えてみましょう。
断り文句①:「確認が取れたら、また弊社からご連絡します。」
切り返しトーク例:「ご確認いただけるとのことで、ありがとうございます。『ぜひ提案に先立ち、今後のご意向・大切にしていることをお聞きしたい。』と、○○様にお伝えいただけますか?また、いつ頃までにお分かりになりますか。」
断り文句②:「社長は忙しいから、厳しいと思う。」
切り返しトーク例:「そうですよね、大変お忙しいですよね。もし難しいようでしたら、社長以外の方で今後の経営について詳しく語って頂けそうな方はいらっしゃいますか。」
断り文句③:「そこまでしなくても大丈夫ですよ。」
切り返しトーク例:「今後のご意向をお伺いした上でご提案させて頂いた方が、ブレなく御社のありたい姿の実現に向けて、より直結したご提案が出来るかと思います。」
オンライン商談の基本ポイント8の資料ダウンロードはこちらアポイントメント取得後
アポイントメントを取得できたら、実際の商談までの間にお客様に最低2通のメールをお送りしましょう。
一通目:お礼メール
アポイントメントの時間を頂いたことに対してのお礼をお客様にお伝えしましょう。メールの文面には、お客様との電話で印象的だった対話内容や、商談の日程や場所についての確認も添えましょう。
二通目:リマインドメール
お客様との商談が近づいたら、必ずリマインドメールをお送りしましょう。その際には、日程や場所の他に、商談内容についてもわかるように記載しておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、アポイントメント取得の基本から、オンライン商談や経営層との商談のアポイントメント取得についても解説しました。
アポイントメント取得には、「これをやったら必ず成功する」といった正解は存在しませんが、「これをやるとアポイントメント取得の確率が上がる」といったコツや、「これをしたらアポイントメント取得の確率が下がる」といったような注意点が存在します。これらは、必ず確認しましょう。
また、アポイントメントを取得できたら、必ずお客様には「お礼」と「リマインド」の2通のメールをお送りして、商談に備えましょう。
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石井 健博
ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
趣味は、読書・英語学習・ラグビー。3歳息子のパパ。