営業職の最終面接突破法 ~質問・逆質問の例文付き~
目次
こんにちは。インサイトセールスラボ事務局です。
役員や社長などが面接官であるケースが多い最終面接。企業側にとっても、応募者側にとっても、最終判断の場であるこの面接は、双方にとって特別なものであることは間違いありません。
そのため、これまでの面接とは異なり「最終面接ではどんなことを聞かれるの?」「これまでの面接と最終面接との違いは?」と不安に思う人も多いのではないでしょうか?
本記事では、特に「営業転職」の「最終面接」に焦点をあて、成功のためのポイントを解説します。
また、最終面接の典型的な質問や他の応募者と差別化するための逆質問の具体的なフレーズもご紹介しています。
※先にフレーズを確認したい方には、下記ボタンから「最終面接の質問例」をダウンロード頂けます。
転職成功へのカギ!最終面接で使える逆質問例営業転職の最終面接とは
一般的に「最終面接」は、企業が候補者の適性や志向性を確認する最後の機会です。内定に関わる重要な段階であるため、面接に挑む人にとっては、緊張する場でしょう。
ここでは最終面接の役割と重要性について解説します。
最終面接の目的と役割とは?
最終面接は、採用の決裁者によって実施される面接です。
一次・二次面接では、スキルや経験が十分かどうか、現場で働くイメージがつくかどうかが評価ポイントになることが多いと言えます。
一方、最終面接では、会社の社風や文化、ビジョンとのマッチ度など、中長期的で大局的な視点から評価されます。
最終面接の役割は、以下の通りです。
- 経験やスキルの再確認
- 意欲やモチベーションの把握
- 企業と候補者の企業理念や企業文化との相性確認
最終面接に進めるということは、一次・二次面接を対応した面接官から、「スキルや経験の要件は満たしている」と判断された人材です。
一次・二次面接以上に、理念への共感度や意欲の高さをアピールしていきましょう。
営業職における最終面接の重要性
営業職においても、企業理念や文化とどの程度マッチしているかは、第一に見られる大切なポイントになります。
企業が求めている人材とどの程度リンクしているか、そして活躍イメージを持ってもらえるかどうかは結果を左右します。
さらに、営業職は企業の収益に直結する部門であり、社内だけでなく社外のお客様との信頼関係を築くことが求められます。
以下の2点に注意し、面接官に営業職として活躍できるイメージをつけてもらいましょう。
- コミュニケーションスキルのアピール:面接中の対話を通し、臨機応変な対応や傾聴ができるかなど、社内外の関係者と良好な関係を築けるイメージを持ってもらうことが大切です。
- 成長意欲と学習能力のアピール:営業職は常に変化する市場に対応し、成長し続ける必要があります。新しいものを学び続ける姿勢があるかが重要です。
これまでの面接で話した内容を聞かれたとしても、省略せずに思いを込めて回答しましょう。
営業転職の最終面接で聞かれる質問と回答例
次に、営業転職の最終面接でよく聞かれる質問と回答例について紹介します。
あくまでも面接は、「採用した場合、その企業で活躍できるか?」を判断するものです。候補者の人間性を否定するものではありませんので、自分の考えを伝えましょう。
典型的な質問とその回答例文
営業転職の最終面接では、以下のような質問がよく聞かれています。
1. 「弊社で営業職を志望した理由は何ですか?」
回答例:私が御社で営業職を志望したのは、御社の顧客満足度を重視し、お客様との関係を長期的に築いていく姿勢に共感したからです。
前職では不動産の仲介営業として個人向けに営業をしておりました。
日々やりがいを感じながら働き、多くの個人のお客様に契約していただいておりました。営業活動の中でも、企業側との長期的な関係構築力が認められるようになりました。
また新入社員の育成にも関わる中で、長期的な関係を構築することが自身の強みだと感じるようになり、企業とのやりとりをメインに成果貢献する法人営業のキャリアを築きたいと考えております。
その中でも長期的に、お客様との関係性を築くことに重きを置いている御社の営業職として、強みを活かして貢献したいと思います。
考える際のポイント:以下のポイントを言語化し、その企業である理由を伝えましょう。
- なぜ法人営業なのか、なぜ個人営業なのか
- なぜ有形商品か、なぜ無形商品か
- なぜ新規営業か、なぜ既存営業か、なぜカウンター営業か、なぜカスタマーサクセスなのか
2. 「過去の営業経験での成功事例を教えてください。」
回答例:前職では、新規顧客を年間平均10件獲得し、売上を年間20%増加させました。定期的な連絡や訪問など、特に一度つながった顧客との接点を長期間保ち続けることが得意でした。
そのため、既存のお客様からの成約率が、他の営業メンバーの平均より2割以上高かったです。お客様との関係性を築くことに重きを置いている御社において、貢献できると考えています。
考える際のポイント:具体的な数字を示すことはもちろん、営業活動のうち特にどこに強みがあるのかを明確にしましょう。営業の主な業務フローは以下の通りです。
- リスト整理、ターゲット抽出
- 電話営業、飛び込み訪問、その他アポ取り
- 商談準備、商談、商談後のフォロー
- 納品、提供
- アフターフォロー
3. 「キャリアプランについて教えてください。」
回答例:御社で大切にされている「お客様との関係性を大切にする営業」を体現しつつ、前職で培った調整力を活かして部署で一番の実績を残したいです。
目先の損得だけに縛られず、長期的な関係性を築く力を活かして、幅広い顧客から信頼を得られる営業になりたいと考えています。
考える際のポイント:新卒採用や、第二新卒と思われないように具体的なプランを伝えます。会社で実現できない内容や、プライベートに偏りすぎた内容、転職前提の内容は控えましょう。
NGな例は以下の通りです。
- (企業とは関係のない)国家資格を取得したいです。
- 前職ではシフト制だったので土日を充実させたいです。
- まだわかりません。
- 3年で独立するため、勉強したいです。
4. 「仕事をする上で大切にしていることは何ですか?」
回答例:私が仕事をする上で大切にしていることは、「成果」です。前職にも毎月ノルマがありました。初めはノルマに抵抗がありましたが、「ノルマは会社からの期待値」と教わってから、成果にこだわるようになりました。
ノルマを達成するために先輩や上司にとにかく教わり、時間の使い方を徹底的に管理しました。その結果、去年は毎月達成することができました。成果を意識したからこそ、成し遂げられたのだと考えています。
法人での営業は未経験ですが、達成は手段ということを忘れずに御社に貢献したいと思います。
考える際のポイント:その職種・企業・業界において、活躍できる強みと結びつけて、強みから考えると良いでしょう。
回答例のポイントと注意点
一言に営業と言っても、対象の商品やお客様が異なれば適性も異なります。過去の営業実績が素晴らしかったとしても、必ずしもその企業で活躍できるとは限りません。
また、職種や業界が異なっていたり、営業職未経験であったりしても過度に不安になる必要はありません。
例えば、以下のポイントは営業としての素質をアピールできます。
- 相手の要望を引き出す傾聴力
- 数字に対する貪欲な行動力、責任感
- 臨機応変な出来事への対応力
- 返事の速さや予定管理能力などの時間に対する意識
営業転職の最終面接の逆質問対応
最終面接では、面接官から質問を受けるだけでなく、自分から面接官に質問を行う「逆質問」も非常に重要です。
「候補者が何を質問するか?」は候補者の印象を左右し、最終面接の結果に大きく影響をする可能性が高い事柄です。
それでは、典型的な逆質問について見ていきましょう。
典型的な逆質問例
逆質問は興味や関心を示すためだけでなく、自身がどれだけ企業に適合しているかを確認するチャンスでもあります。
以下は、営業転職の最終面接においてよく使われる逆質問の例です。
■会社全体・職種について
- 「御社の営業部の文化や風土について教えてください。」
- 「活躍できる社員の共通点は何ですか?」
- 「御社の営業職で、必要とされること・重要なことは何ですか?」
■理念・ビジョンについて
- 「御社の理念は○○かと思いますが、理念を体現する上で○○様(面接官)が大切にされていることは何ですか?」
- 「○○様(面接官)の考える会社の今後について伺いたいです。」
- 「○○様から見て、御社の一番の課題は何ですか?」
■自身のキャリアについて
- 「入社(将来)に向けて準備しておいた方がいいことはありますか?」
- 「特に異業種から転職する場合、どのような勉強をされている方が多いですか?」
- 「入社させていただいたら、御社では○○の仕事にも挑戦したいと考えておりますが、成果次第で可能でしょうか?」
どの質問も共通して事前に研究していることが伝えた上で、自分の考えを交えています。
質問の内容はもちろん、「逆質問を考えているか?」という準備力をみられていると意識を持ち、整理しておきましょう。
※質問例をダウンロードしたい方はこちらから。
転職成功へのカギ!最終面接で使える逆質問例避けた方が良い逆質問
以下のような逆質問は、面接官にネガティブな印象を持たれる質問の一例です。
基本的には聞きたいことを聞いても問題はありませんが、逆質問の内容が評価対象であることも忘れないようにしてください。
- 「新人営業パーソンの1日の流れを教えてください。」
- 「勉強できる環境・研修はありますか?」
- 「定時退社はできますか?」
- 「社内のトラブルや問題点はありますか?」
- 「転勤や出張の頻度はどのくらいですか?」
- 「ノルマを達成しない人は月に何名くらいいますか?」
- 「入社後に異動はできますか?」
これらの質問は、調べたらわかる情報や、「それを聞いて何になるのか?」と面接官が気になってしまう質問です。
「これまでの面接で聞けなかったことなのか?」「わざわざ役員や社長に最終面接で聞くことなのか?」という質問は避けた方が良いでしょう。
営業転職の最終面接対策3つのポイント
次に、営業転職の最終面接における対策として3つのポイントを紹介します。最後の面接だからと油断せずに準備しましょう。
ポイント1:十分な事前準備
営業転職の最終面接で内定をもらうためには、企業と相性が良さそうだと思ってもらうことが重要です。
企業との相性をアピールするために、以下の3点に注力しましょう。
- 企業の情報収集:情報を知っておくだけで、企業への関心や理解を示すことができます。
- 自己分析:自身のキャリアと企業の目指す方向性がいかに合っているかを言語化できるといいでしょう。
- 面接練習:信頼できる人に模擬面接やフィードバックを依頼し、改善点やアドバイスを受け取ることが重要です。何よりも自信につながります。
ポイント2:面接中の心構えを意識
最終面接は役員を含む上位職者と対面し、内定に関わる局面です。いくら準備をしていても、誰でも緊張してしまうでしょう。面接中に皆さんの力を最大限発揮できるよう、心構えをお伝えします。
- 自身の強みを意識:自身の持つ経験やスキルに自信を持ち、それをアピールすることが大切です。ここまで面接を通過してきた自分自身を過小評価せず、自信をもって話しましょう。
- 積極的なコミュニケーション:面接官も人間です。相手とのコミュニケーションをシンプルに楽しみ、自身の関心や考え方を示しましょう。候補者が企業を評価する場でもあることも意識してください。
- 落ち着いて対応:緊張していることを口に出したり、事前に深呼吸をしたりすることで緊張は和らぎます。また、意識してゆっくりと話すようにするだけで、落ち着きを取り戻すことができますので試してみてください。
ポイント3:最終面接後の行動
「最終面接後に結果をただ待つだけ」は避けましょう。自分のためにも以下の2点を実践しましょう。
- 感謝の意の提示:面接の機会を与えていただいたことに対し、面接官や関係者に対して感謝の意を示しましょう。面接後には、メールや手紙でお礼を述べることが一般的です。
どれだけ良い候補者であっても、お礼のメールがなかったために採用を見送る企業もあります。
特に営業職は、お客様に感謝を示すことは必要とされるスキルです。 - 自己評価の振り返り:面接の内容や自身の対応を振り返りましょう。自己評価を行うことで、今後の成長や改善点を把握できます。気持ちや感想を覚えているうちにスピーディに振り返りましょう。
- 追加のコミュニケーション:もし企業側が許せば、面接の後であっても担当者にコンタクトしてみましょう。その際に、最終面接で伝えきれなかったことや、改善できる点があれば申し添えることで印象を良いものにすることができるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
自分だけで事前準備を行う事にも限界があります。他者からの情報も、きちんと選べば有益です。
信頼できる人に模擬面接のフィードバックを依頼したり、転職エージェントのサポートを受けたりして自身の回答の改善点を把握しましょう。
面接対策に限らず、営業転職に関わる情報は、あなたにあった企業を選ぶことにもつながります。
「これだけ準備をした」という事は、自信につながります。自信を持った状態で、あなたの実力がきちんと企業に伝わるよう面接に臨みましょう。
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