営業の変革で過去最高実績を叩き出す4つのポイント
目次
こんにちは。島谷です。本日は、「営業の変革」について見ていきます。
皆さまは「営業現場」と聞くとどのようなイメージを持たれますか?
「営業現場は、どのような業界であっても、常に厳しい目標との戦いである」というイメージを持たれた方は少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。
確かに、毎週・毎月のように売上目標を追いかけることは一般的な営業組織によく見受けられることかもしれません。
加えて、営業目標を達成したら次年度にはさらに予算がアップすることもよくある事象なため、「いつまで経っても営業は数字を追いかけなければならない」というイメージにつながるのでしょう。
このように、営業現場は厳しい目標数字を追いかけつつも、目まぐるしく変化する市場環境にも適応していかなければなりません。つまり、営業実績の向上に加え「営業の変革」も求められます。
今回は営業の変革を成し遂げつつ、営業の実績を上げ続ける4つのポイントについて詳しく解説します。
営業の変革に今すぐ取りかかるべき理由
まず、自社の営業部門が変革に取り組むべき理由から見ていきましょう。
下記は公益財団法人「全国中小企業振興機関協会」が実施した「ポストコロナ時代における規模別・業種別に見た中小企業の経営課題に関する調査報告書」の一部です。
この中で「中小企業が抱えている課題」に関する設問があります。この設問の回答を見ると、回答数が多い順に下記のような意見が寄せられています。
・既存顧客との関係強化を図りたい
・人材確保や増員に取り組みたい
・人材育成の強化をはかりたい
・国内市場におけるシェア拡大をはかりたい
| 国内市場におけるシェアの拡大 | 既存顧客との関係強化 | 新製品・サービスの開発 | 製造・販売・仕入等のコスト低減 | 借入依存度の低減 | 人材確保・増員 | 人材育成の強化 |
回答 | 22.0% | 38.8% | 16.2% | 20.6% | 12.7% | 30.0% | 28.0% |
>公益財団法人 全国中小企業振興機関協会調査「ポストコロナ時代における規模別・業種別に見た中小企業の経営課題に関する調査報告書」
上記の回答がすべて営業現場に直結するものではありませんが、「市場のシェア拡大」や「既存顧客との関係強化」を達成するうえでは営業の変革は必要不可欠です。
ここからは、営業変革を進めるうえでの大切な下記3つのポイントについて詳しく見ていきます。
・営業現場では常に市場環境への変化対応力が求められる
・消費者が営業に求める要素は日々変化している
・営業員の社内ES向上も大切なポイント
営業現場では常に市場環境への変化対応力が求められる
どんな職種でも変化対応力が求められますが、特に営業現場では「市場環境への変化対応力」が求められます。
市場で求められる商材は半年周期で目まぐるしく変わり、昨今の物価高騰の影響も受けて、営業コストの更なる削減も求められるでしょう。
また、営業先のお客様の状況変化にも対応してなければいけません。お客様側も取り扱う商材が変わったり経営方針を変更したり、ときには市場環境の変化についていけず倒産に追い込まれる企業もあるかもしれません。
日々変わりゆく営業現場で旧態依然な営業スタイルを続けているようでは、成長どころか後退しているのと同じです。企業としても営業個人としても、常に「変化に対応できる対応力」が求められます。
消費者が営業に求める要素は日々変化している
消費者が企業(営業)に求める要素も日々変化しています。
以前は、自社課題を解決してもらうために営業担当者を呼ぶことが当たり前だった業界でも、最近はインターネットで情報収集をし、購入意思を固めてから営業に連絡するケースも増えてきました。
営業スタイルも訪問中心からリモート中心に変わり、「熱意を伝えるお願い営業」も通用しない時代になっています。
「情報過多」とも言われるいまの時代においては、営業担当者自身も豊富な知識を備え、かつITツールを駆使しながらお客様の希望に応える必要があります。
営業担当者の社内ES向上も大切なポイント
「営業の変革」と聞くと、どうしても扱う商材や営業手法など「外の要素」ばかりに目を向けがちです。しかし営業の変革でもっとも重要なのは、「営業担当者自身の変革」です。
つまり、「従業員満足度:ES」にも積極的に取り組むようにしましょう。
どんなに新しい商材があって、どんなに素晴らしいツールがあったとしても、営業担当者自身が変革する気持ちで取り組まないと宝の持ち腐れです。
組織で成果を出すためには、「人数×スキル×モチベーション」がとても重要な要素になります。営業の変革にともない定量的な目標を個人評価にも反映し、常に従業員満足度も高める努力も必要です。
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営業改革お役立ち資料の資料ダウンロードはこちら営業実績に結びつけるための営業変革の4つのポイント
「営業変革」といっても、営業実績に結びつかないような変革では、なんの意味もありません。
変わりゆく市場環境に対応しつつ、常に高い実績を出すための営業変革のポイントについても詳しく解説します。
【営業実績に結びつけるための営業変革のポイント】
・その①:市場環境と社内環境のリサーチを徹底する
・その②:目指すべきゴールを設定し個人目標や評価制度を見直す
・その③:営業力強化を最重要課題として取り組む
・その④:営業メンバーのメンタルケアをきめ細かくおこなう
その①:市場環境と社内環境のリサーチを徹底する
営業の変革で成功するには「現状把握」がとても重要です。
「営業で結果が出ないから」といって、やみくもに精神論を掲げても成果は出ませんし、何より営業メンバーはついてきてくれません。
営業変革に取り掛かる前に、社外環境でどのようなことが起こっているのか?そして社内環境やスタッフのスキルはどうなのかをデータに基づいて分析することが大切です。
特に営業メンバー一人ひとりの状況を数値分析するのは、営業の変革では非常に重要です。
成果が出ない営業担当者の行動のどこに問題があるのか?日々の訪問数なのかプレゼン率や成約率なのか?など、営業のプロセスごとに課題を見極めるようにしましょう。
なお、自社課題については社内の目だけでは問題点がわからない場合もあります。専門のコンサル会社や委託業者に依頼し、分析してもらうのもひとつの方法です。
その②:目指すべきゴールを設定し個人目標や評価制度を見直す
営業の変革で大事なのは「目指すべきゴールを設定し、ありたい姿を明確にすること」です。
「現状を変えよう!」「これまでの営業から脱却しよう!」など、かけ声ばかりでは営業改革は成功しません。自組織のありたい姿を数値化し、KPI目標を掲げて全員で共有することが大切になってきます。
営業変革を成功させるには、組織目標を個人目標にブレイクダウンすることも必要でしょう。営業担当者に改革を自分事として認識してもらうには、営業改革のゴールに貢献するための個人評価制度を導入すると効果的です。
そのために、営業責任者は人事部門の責任者ともコミュニケーションを取り、改革を進める調整力や推進力が求められます。
その③:営業力強化を最重要課題として取り組む
営業の変革では、つい「営業施策」や「商品組成の変更」など仕組みを変えることばかりに注力しがちです。
しかし、営業改革で重要なのは「営業スキルの向上」です。
個人の営業スキルが伸び悩んでいる組織や、一部の優秀スタッフだけが実績をあげているような組織は、いつまで経っても営業実績は向上しないでしょう。
例えば下記のような項目をチェックしてみると、自社営業メンバーの課題が見えてくるかもしれません。
・営業実績低迷の要因は「外的要因」なのか「内的要因」なのか?
・内的要因であれば営業プロセスのどこに課題があるのか?(訪問数やプレゼン率など)
・モチベーションが低下しているとすれば、どこに原因があるのか?人間関係か?
・営業ツールや社内環境など営業を取り巻く環境は整備されているか?
営業の変革を成功させるには、組織全体のボトムアップが求められます。
自社課題が見つけにくいのなら、営業人材の育成を専門におこなう業者やコンサル企業に、課題抽出から育成まで依頼するのもひとつの方法です。
その④:営業メンバーのメンタルケアをきめ細かくおこなう
営業員の個人スキルを高めていくためには、一人ひとりのメンタルケアも重要です。高い目標を掲げてフォローをしないのでは、いずれ社員は辞めていくでしょう。
辞めなかったとしても「とりあえず怒られない程度に仕事をしよう」と消極的なメンバーが増え、そのような組織が成長するはずもありません。
スタッフひとり一人をフォローしていくには、定期的におこなう1on1面談がとても有効です。
また、目標に対する進捗も適宜フィードバックし、会社や上司としてサポートを惜しまない姿勢を示すことも求められるでしょう。
組織的に営業を取り組めているかチェックしたい方はこちらのチェックシートもおすすめです。
組織営業アクションチェックリストの資料ダウンロードはこちら営業変革に欠かせない営業DX化ツール
最後に、営業の変革に欠かせない営業DXツールについてもご紹介します。
ここまで触れた「営業員の個別分析」や「スタッフのフォロー」などにはいくつかのDX化ツールが不可欠です。
データ分析と顧客管理を効率化SFA営業支援システム
SFAとはSales Force Automation(セールスフォースオートメーション)の略で、おもに営業支援ツールのことです。
SFAにはプレゼン用ツールの格納ができ、SFA端末を営業現場に持っていけば紙のプレゼン資料なしでも営業ができます。
またSFAには営業プロセスも自動的に記録されるため、営業実績が低迷しているメンバーの課題や改善ポイントも明確にわかるようになります。
営業に関するKPIを見える化できるため、自組織のスタッフ比較や隣の営業組織との比較もでき、目指すべき方向性も明確になるのがメリットです。
>セールスフォース「Sales Cloudで業務の効率化とコスト削減を実現」
組織力を高めるためのチャットツール
営業変革をおこすには、組織力を高めるためのツールも有効です。
コミュニケーションが取れず一体感のない組織は、営業の変革どころか実績向上もままならないケースがほとんどです。
特にリモートワークや非対面営業が中心となった昨今では、従業員間はもちろん、上司と部下メンバーとのコミュニケーション強化は必須です。
なにげない雑談や相談が簡単にできるような「チャットワーク」などのツール導入も検討してみましょう。
また、コミュニケーションだけではなくタスク共有もできる「SLACK」も、営業変革では必要なツールです。
>チャットワーク
>SLACK
移動効率と顧客ニーズに応えるためのオンライン営業ツール
昨今の社会的情勢を踏まえ、移動効率の向上とお客様のニーズに応えるためのオンライン営業ツールも、営業の変革では必須のツールといえます。
たとえば下記のようなツールの導入を検討してみましょう。
- Web会議、オンライン営業のソフト面…ZOOM、Teams
- オンライン営業のハード面…タブレット、ノートPC、オンライン営業ブース、自宅でも受電対応ができるクラウドPBXなど
まとめ
「現状維持は後退しているのと同じ」とよく言われます。営業の変革も、企業と組織そして営業メンバーが成長するには必要不可欠なものです。
営業変革で成功するには、情報収集と課題整理が大切なポイントとなります。
自社が気づいていない部分があると変革も遅れます。予算との兼ね合いもありますが、外部コンサルに依頼するなどして専門家の意見も取り入れる方法も検討してみましょう。
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島谷 大輔
通信系の営業を専門として、BtoBおよびBtoCの両方を経験。
プレイヤーのみならずマネジメント経験も豊富。
自身の営業経験をもっと多くの人に届けたいという想いが強い。