営業研修会社がオススメする営業トークの基本フレーズ50選!基礎固めはこれでバッチリ!
目次
こんにちは。石井です。
今回は、営業トークを向上させるために欠かせない基本フレーズをご紹介します。
弊社は、累計数千回の営業研修を実施してきました。その中で、実際にお伝えしている営業トークの基本フレーズを公開いたします。
また、私たちはコンペ勝率90%を超える実績を持っています。私たちが属する研修業界は、競合が激しく5社を超えるコンペも珍しくありません。そのような中で、なぜ私たちがこの勝率を維持することができるのか。
要因は複数ありますが、メンバー一人ひとりが営業トークの基礎力を徹底的に鍛えていることが大きいです。
研修だけでなく、私たちが日々実践して試行錯誤を重ねた基本フレーズですので、皆さんにとってもすぐに現場で活用できるはずです。
営業トークとは
営業トークとは、商談中に営業担当者がお客様に話す内容のことです。その内容は業界によって多岐にわたります。また、営業プロセスでも異なり、アプローチからクロージングまで様々な営業トークが使われます。
例えば、商品やサービスの説明であれば、その特徴や利点の説明することを指します。また、提案やプレゼンであれば、お客様からいただく質問に対する典型的な回答フレーズを指します。
このように、あらかじめ定型化した言葉として使い回しが可能なフレーズのことを営業トークと呼びます。
営業トークの3つの基本
まずは、営業トークで大切になるスタンスをお話します。
営業トークとは、営業がどのように・何を「話すか」ということに注目が集まりますが、スタンスとして大切なことは、営業がしっかりと「聞く」ということです。
営業トークを磨くと、つい話をたくさんしたくなりますが、営業としてお客様の話を聞くことが大切であることは、忘れないでおきましょう。その上で、3つの基本を確認しましょう。
1. 落ち着いた口調で話す
お客様にとって聞きやすい声の量、スピード、発音を意識しましょう。お客様との商談では、緊張して早口になってしまう傾向にある方は、特に注意が必要です。自分の口調を確認したい方は、以下の方法をオススメします。
録音や録画をして自己分析する
一番簡単で、素早く営業トークを身につけることができるのが、一人でもできる録音や録画になります。実際にお客様に話す内容を想定して、自分自身の話しているシーンを録音や録画をしてみましょう。
また、お客様との商談において録音や録画をする際には、お客様に事前に許可を取りましょう。
同席した先輩や上司からフィードバックをもらう
他者からのフィードバックがほしい場合は、同席した先輩や上司にフィードバックをもらうと良いです。
フィードバックをもらう際には、「○○の観点で、ぜひフィードバックをもらいたいので、商談中に見ておいてもらえますか。」というように商談の前にお願いするようにしましょう。
商談の後に、フィードバックを依頼すると、先輩や上司は商談の全てを覚えておらず、焦点のぼやけたフィードバックが返ってくる可能性があるためです。
2. 信頼度の高いデータや数値の引用する
お客様に情報をお伝えする際には、そのデータや数値が信頼できるところから引用しているかを確認しましょう。誤った情報を提供することは、お客様からの信頼を失うきっかけになります。あやふやな回答は避け、適格な情報を提供するようにしましょう。
3. 話に抑揚をつける
お客様にこれだけは伝えたいというものがあれば、繰り返し強調して伝えましょう。当たり前ですが、口頭でのやり取りですと、その対話の全てを記憶することも記録することも難しいです。そのため、ポイントを絞って、何を伝えたいのかを明確にしましょう。
実際に下記の方法をオススメします。
結論から先に伝える
「結論から申し上げますと…」というように、結論を先に伝えることは鉄則です。順番としては、「結論→理由→具体例→結論」という順番が望ましく、これをCREC(またはPREP)と言います。
「Conclusion(結論)→Reason(理由)→Example(例)→Conclusion(結論)」または、「Point(結論)→Reason(理由)→Example(例)→Point(結論)」のことです。
ナンバリングを活用する
「大切なことは3点あります。」というように、数字を伝えることで話はわかりやすくなります。要点をまとめて、お客様にわかりやすい表現にしましょう。
プロが使う営業120フレーズの資料ダウンロードはこちら基本的な営業プロセスにおける営業トークの必要性
業界によって、営業プロセスは異なりますが、一般的には「アプローチ」「ヒアリング」「提案・プレゼン」「クロージング」にわけることができます。それぞれの営業プロセスごとに営業トークは求められます。
アプローチ
お客様と初めての接点を持つことができる、営業初期段階を指します。次の商談につながることが、最も難しいフェーズです。そのため、しっかりとした営業トークの準備が必要です。
ヒアリング
お客様から、ありたい姿や現状について詳しく聞くフェーズになります。しっかりと時間をとってくれるお客様が多い分、営業担当者も入念な準備が必要不可欠です。何を聞きたいか、事前に洗い出し、トーク内容を固めておくと良いでしょう。
提案・プレゼン
お客様の上位職者、場合によっては経営層が出てくるフェーズです。ここでの失敗は、お客様担当者からの信頼を一気に失う可能性もあります。提案・プレゼンの前にお客様からの想定質問を考え、営業トークを準備しておくことが大切です。
クロージング
実際の提案の可否が決まる重要なフェーズです。クロージングは、商談だけのものではありません。商談が終わってからお客様が結論を出すまでの期間が勝負です。
特に、お客様からシビアな質問や交渉事が必要になるシーンです。値引きを要請されたら何と回答するか?などトーク内容を準備しておきましょう。
商談の流れに合わせた営業トーク50フレーズ
本章では、商談の流れを10シーンに分けて、それに対応する50の基本フレーズをご紹介します。
シーン1:冒頭のご挨拶
お礼を伝える
「本日はお時間いただき、誠にありがとうございました。貴重な商談機会を設定いただいたこと、大変嬉しく思います。」
シーン2:アイスブレイク
お客様の商品やサービスの話をする
「受付に○○がありましたが、これは御社の人気商品ですよね。」
「先ほど、会議室の外に○○があったのですが…、あれば何でしょうか。」
本日の商談設定背景を確認する
「御社の知名度や規模となりますと、多くの営業からアプローチがあると思います。その中で、弊社とこのような機会を作っていただけたのは、何に価値を感じていただけたからでしょうか。」
商談環境を確認する(オンラインの場合)
「本日は、どちらからご参加されていますか?A様の参加されている場所によって、私どもも配慮しながらお話できればと考えております。」
シーン3:自社・自己紹介
自社紹介をする
「弊社のことは、簡単にホームページでご確認いただいたという認識でよろしいでしょうか。その上で、補足含めてご紹介させていただければと思います。」
「予め、弊社のことをある程度ご認識いただいた上で、お話を進めたほうが、A様にとってもお話がしやすいと思います。そのため、簡単に数分で弊社の紹介をさせていただいてもよろしいでしょうか。」
自己紹介をする
「私は、弊社で○○をしております。御社と似たような業界のご支援をさせていただいた実績もございますので、良い事例を提供できると思います。」
シーン4:商談目的とゴールの確認
商談目的を確認する
「アポイントメントを確定した際には、○○という目的で本日の場を設定させていただいたと認識しております。こちらにお間違いないでしょうか。」
商談ゴールを確認する
「本日の商談のゴールイメージはございますか。」
「本日の商談が、どのようなかたちで終わったら、A様にとってこの商談をやって良かったなと思えますか。」
「今回の商談で、これだけはクリアにしたいなと思っていることはありますか。」
シーン5:BANT情報の確認
BANT情報とは、「Budget(予算)」「Authority(決裁権)」「Needs(ニーズ)」「Timeframe(導入時期)」の頭文字を取ったものになります。
Budget(予算)
「概算で構いませんが、おおよその予算感は決定されていますか。」
「今回は、大体○○円くらいか、それ以上かという予算のご予定はありますか。」
Authority(決裁権)
「今回の案件で、実際にゴーサインを出されるのは、どなたですか。」
「今回は、どの会議体で、方針が決定されますか。」
Needs(ニーズ)
「今回は、どなたのアイデアから取り組みがスタートしたのですか。」
「現時点で、本件に関して何か具体的になっていることはありますか。」
Timeframe(導入時期)
「本件は、いつまでに完了したいという目安はございますか。」
「準備も想定すると、いつ頃動き始めるイメージですか。」
シーン6:お客様のありたい姿の明確化
短期的なありたい姿を確認する
「A様にとって、向こう半年くらいに目指している姿はありますか。」
「直近では、どのような姿になっていることが理想でしょうか。」
「今期の方針や方向性など上層から特に注力するように共有されている事柄はございますか。」
中長期的なありたい姿を確認する
「A様にとって、○○の理想の姿とはどのようなものですか。」
「数年度に、こうなっていたいという部署やチームのイメージはありますか。」
「何もかもうまくいったら、3年後にはどのような状態になっていそうですか。」
シーン7:お客様の現状の可視化
事実を確認する
「現場では、どのような動きがなされているのですか。」
「イメージしやすい具体的な事柄をお教えいただけますか。」
担当者の意見を聞く
「A様は、本件どのようにお感じになられていますか。」
「A様から見て、この件のどこに一番の原因があるとお考えですか。」
シーン8:お客様からの質問
お客様から質問をもらう
「今までで、些細なことでも構いませんが、ご不明点はございますか。」
お客様から不安な点を聞く
「現時点で、不安に感じられていることはございますか。小さなことでもお教えいただければと思います。」
シーン9:お客様からの反論対応
お客様のご意見を自分の言葉に置き換える
「A様のおっしゃったことは、○○という認識でお間違いないでしょうか。」
「A様からいただいた内容を、○○と理解いたしました。」
お客様のご意見の良い点とその理由を伝える
「A様のご意見の○○について大変素晴らしいと思います。なぜならば、~であるからです。」
「A様からいただいた内容の○○が特に共感できます。~と感じたからです。」
お客様のご意見の弱みを伝える
「A様のご意見において、○○がやや気になっておりますがいかがでしょうか。」
「私は、A様からいただいた中で、○○が特にひっかかっております。」
お客様の意見に対して反対意見を述べる
「私は、○○について今のところは、~であると考えております。」
「私は、A様とは違った考え方を持っておりまして、~という意見です。」
オープンな姿勢を取る
「あくまで私の意見になりますので、A様がどのようにお感じになられたのかお教えいただきたいです。」
「私の意見が全てではありませんので、ぜひ率直にコメントをいただきたいです。」
シーン10:次回の商談の提案
話の内容を伝える
「本日の商談の中で、A様は特に~について情熱的にお話されていたと感じます。次回そのあたりをテーマにお話させていただけませんか。」
「本日の商談で、話の結論が出なかった○○について、次回じっくりお話させていただけませんか。」
自分と商談すべき理由を伝える
「私は、御社と同じような業界かつ同規模のご支援をさせていただいた実績があります。」
「私は、前職から~に精通しているため、ぜひ○○についてお話させていただけませんか。」
競合他社との違いを伝える
「弊社は、御社と同業同規模の成功事例を複数持っております。ぜひ、事例紹介かたがたお時間いただけませんか。」
「弊社は、他社のB社様と○○の点で違いがあります。その点を、ぜひご紹介させてください。」
すぐに次回の商談を設定すべき理由を伝える
「今回の案件の導入時期は来期になることは承知の上ですが、事前に他社の成功事例をお手元にご準備いただいた方が、今後の準備がしやすいかなと思いますが、いかがでしょうか。」
「本件は来期以降に検討するという認識を持っておりますが、事前に導入イメージをつかんでおいた方が、A様が社内で本件について質問された際にも、すぐにお答えできると思っております。」
営業トークのNG例3選!
営業トークをする際に、「これだけはやってはいけない!」というNG例をご紹介します。
聞き取りにくい声で話す
いくら良い営業トークがあっても、それがお客様にとって聞きにくいものであれば全く効果を発揮しません。声の大きさ、スピードなど、事前に確認して必要に応じて改善しましょう。
商品やサービスのメリットのみ話す
お客様に「何かを買ってほしい」という想いが強い時ほど、営業担当者は、商品やサービスのメリットに注力してしまいがちです。
メリットとあわせて、しっかりとデメリットも伝えるようにしましょう。かえってその方が、お客様から信頼を獲得できる可能性も高まります。
お客様が求めていない情報を提供する
お客様が求めていない情報を、やみくもに提供しないようにしましょう。商談では、お客様に「話す」よりも、「聞く」ということを重視すべきです。お客様の話をしっかりと聞いた上で、お客様が求めている情報を提供するという順序が適切です。
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いかがでしたでしょうか。今回は営業トークの基本についてお話させていただきました。少しでもお役に立てそうなヒントはありましたか。
営業トークは、事前準備が大切です。お客様との商談前には、想定される営業トークをしっかりと準備した上で、商談にのぞむことをオススメします。
その際に、理想的な営業トークが思いつかないという方は、ぜひ本コラムに記載している営業トークの基本50フレーズを参考にしてみてください。
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石井 健博
ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
趣味は、読書・英語学習・ラグビー。3歳息子のパパ。