プレゼンのテーマはどのように決めたらいい?押さえるべきポイントを徹底解説!
目次
本日は、プレゼンテーション(以下、プレゼン)のテーマについて解説していきます。
ビジネスの場において欠かせないプレゼンテーション。通常はテーマがあらかじめ決められた上で、それをわかりやすく伝える手段としてプレゼンを用いることが一般的です。
しかし、研修や昇格試験などにおいては、自らテーマを設定することを求められる場合もあるでしょう。
また、営業現場においては、プレゼンのテーマが予め与えられていたとしても、その背景をしっかり理解しなければなりません。
このように、プレゼンを作成する過程では常にテーマを意識することになるため、テーマ設定がプレゼンの大筋を決めると言っても過言ではありません。
テーマ選定がうまくいっていないと、最悪の場合すべてやり直しというケースもあるため、事前にしっかり検討することが重要です。
今回は、プレゼンのテーマをどのように決めるべきかについて、押さえておくべきポイントなどを踏まえて解説していきます。
プレゼンテーマの重要性
プレゼンのテーマの決め方を説明する前に、まず簡単にプレゼンのテーマの重要性について整理します。
プレゼンのテーマはなぜ重要?
プレゼンにおけるテーマとはラベルやタイトルに値するもので、プレゼンの方向性を示すキーワードになります。テーマがざっくりとしすぎていたり分かりにくかったりすると、プレゼンの内容も薄く説得力に欠けるものとなってしまうでしょう。
プレゼンは、簡潔でわかりやすく、相手の興味や注意を惹きつける内容であることが大切です。したがって、一目で内容が分かり、かつインパクトのあるテーマを設定することが重要と言えます。
プレゼンのテーマ設定が必要なパターン
特に営業シーンにおいては、テーマが予め決まっていてプレゼンを実施することが一般的ですが、以下のようにプレゼンをする前提でテーマを後から設定しなければならないパターンもあります。
- 新人営業研修や昇格試験でのプレゼン
- 営業による新規ビジネスアイデアのプレゼン
- お客様との定例会におけるプレゼン
自らテーマ設定を求められる多くの場合、相手は「テーマ選定の力」と「プレゼン能力」の両方を見ていると言ってよいでしょう。
そのため、相手の立場や興味などを踏まえたセンスのあるテーマを設定することは、成果を出すための第一歩とも言えるのです。
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では、プレゼンのテーマの決め方について4つのステップに分けて解説していきます。
Step1:プレゼンのジャンルを決める
「〇〇に関連するテーマ」といったように、ある程度ジャンルが絞られていることもありますが、ここでは何も制限や条件がない前提とします。その場合、まずはプレゼンのジャンルから決めなければなりません。
例えば、営業担当者の昇格試験におけるプレゼンのテーマを考える場合、自身の仕事に直接的に関係があるかどうかといった大雑把な切り口から考えていき、徐々に絞っていくとよいでしょう。
【例】営業担当者の昇格試験におけるプレゼン
- 「営業関連だと同僚とテーマが被る恐れがあるから、今回は営業に関係のないテーマにしよう」
- 「前回の試験で自身のお客様を分析したデータを用いたら反響があったので、今回もそのようなデータが使えるテーマにしよう」
- 「初の管理職試験なので、マネジメントに関係するテーマにしよう」
Step2:思いつくテーマを洗い出す
ある程度ジャンルが絞れたら、そのジャンルの中で思いつくテーマを洗い出します。テーマの大小については後ほど精査すればよいのであまり気にせず、ここではとにかく多く書き出すことを意識しましょう。
例えば、フルーツに関するプレゼンの場合、ただフルーツの種類を書き出すのではなく、「無農薬栽培のフルーツ」「ビタミンAが豊富なフルーツ」などさまざまな切り口を考えてみるとよいでしょう。
Step3:一つ一つのテーマを精査する
テーマを思いつく限り洗い出せたら、次の観点で一つ一つのテーマを評価し精査していきましょう。
- テーマが大きすぎない、または小さすぎないか(適切なボリュームでプレゼンができそうか)
- テーマがユニークか(誰とも被らない、プレゼン相手にとって聞き飽きた内容ではないか)
- テーマについて情報が十分に収集できそうか(信頼できる参考資料は手に入れられそうか)
Step4:出来上がりをイメージしテーマが適切かどうか判断する
テーマが1~2個に絞れたら、早速プレゼン資料を作り始める前に出来上がりをイメージし、そのテーマで進められそうかどうかを判断していきましょう。
起承転結の流れや簡単な見出しを作り、スライドが何ページ必要かなどを確認します。問題なくプレゼンの骨子を組み立てられそうであればテーマを決定します。
ストーリーがうまく組み立てられない、結論が出ない、内容が薄くてスライドが埋まらないと感じた場合は、1段階戻ってテーマを選びなおしましょう。
プレゼンのテーマ選定時に押さえておくべきポイント4選
ここからは、プレゼンのテーマ選定において押さえておくべきポイントを4つご紹介したいと思います。テーマを絞り切れない時、本当にこのテーマでいいのか迷ったときに参考にしてください。
ポイント1:テーマの範囲を絞る
テーマの決め方のところでも少し触れましたが、テーマの範囲を適切に絞っておくことは重要です。なぜなら、テーマが広すぎると内容が浅く実りのないものとなってしまい、狭すぎると内容が少なすぎたり深すぎて相手に伝わらなかったりする恐れがあるためです。
例えば「京都について」というテーマを定めたとすると、京都の面積や人口などの基本情報や歴史、文化、方言、観光スポットなど書くべき内容が膨大な量になってしまいます。
京都のガイドブック作成であればよいですが、相手に何らかの気づきを与えるためのプレゼンのテーマとしては適していないと言えるでしょう。
「京都にある世界遺産の建築について」「京都で深刻化する観光公害について」などある程度細かいところまで落とし込めていれば、内容も組み立てやすくなります。
ポイント2:視点や切り口に斬新さを加える
人間は性質上、興味のないことや聞き飽きたことについては耳を傾けようとしません。したがって、相手が聞いた瞬間に「気になる!」と感じるようなユニークかつインパクトのあるテーマを設定することが理想です。
ただし、会社の研修やワークショップなどでのプレゼンでは、ある程度決められたジャンルの中からテーマを選ばざるを得ない場合もあるでしょう。そのような時は、「視点」や「切り口」に斬新さを加えてみることがおすすめです。
例えば「営業」をテーマにする場合、「営業成績を上げる方法」よりも「〇〇(アニメ)の主人公に学ぶプロの営業マインド」の方がオリジナリティや斬新さを感じるのではないでしょうか。
このように何か1つ独自の要素を取り入れることで、プレゼン内容に対する相手の関心を高めることができるのです。
ポイント3:聞き手の興味に合わせる
意外と忘れがちですが、非常に重要なポイントとして、聞き手の興味に合ったテーマを選ぶことがあげられます。
もちろんユニークさやインパクトも必要ですが、そもそも相手の興味がある分野なのか?聞いていて面白いと感じるテーマになっているか?ということを改めて振り返ってみましょう。
例えば、50代~60代の男性に対して女性向けスマホアプリの話をしてもピンと来ないかもしれませんし、対面営業をあえて推進している会社でリモートワークツールのメリットを紹介しても聞き入ってもらえない可能性があります。
時間や労力を割いて準備をするプレゼン資料なので、自分にとっても相手にとっても学びや実りのある内容になるよう意識しましょう。
ポイント4:自分の得意分野を選択する
最後に意識したいポイントとしては、できる限り自分の得意分野を選択するということです。
ベースの知識すらないテーマを設定してしまうと、調べた内容や原稿をそのまま読むような機械的なプレゼンにもなりかねません。
自分の得意テーマであれば、生き生きと自分の言葉で語れるだけでなく、適宜補足したり質問に即座に対応できたりと相手にとっても聞き甲斐のあるプレゼンになります。
人間は相手の熱意や情熱に引き込まれやすくなるため、可能であれば自分がすでに知識や経験をもった分野のテーマを選定するとよいでしょう。
まとめ
今回は、プレゼンのテーマの決め方やポイントについて解説しました。
本来プレゼンは何か明確な目的やテーマがすでに存在し、それらの説明を目的として作成するため、自らテーマ設定する機会はあまりないかもしれません。
しかし、プレゼンのテーマを決める過程には、聞き手の状況や興味に配慮したり分かりやすさやインパクト求めたりと、普段の営業活動にも活きる考え方やスキルが必要です。
ぜひ普段磨いている力を発揮するチャンスととらえ、魅力的なテーマを設定してプレゼンテーションを成功させてください。
参考サイト:プレゼンのテーマ選びで大事な4つのポイントとは?決まらない時の具体例もご紹介|School for Business
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Nakamura Yuko
国立大学経済学部卒業後、上場メーカーにて4年間営業企画に携わる。
その後、ライターへ転身し、営業に役立つ記事を含め幅広く執筆中。
お気に入りのカフェでの一人時間を大切にする20代女性ライター