営業
2022.01.19

オンライン営業のクロージング!具体的なポイントを解説!すぐに使える例文つき!

こんにちは、石井です。

本日は、オンライン営業におけるクロージングについて考えていきます。

新型コロナウイルスの影響で、対面営業の多くはオンライン営業に切り替わりました。営業担当者にとって、オンラインでクロージングをすることは容易ではないはずです。

なぜならば、対面営業と比較してオンライン営業は、「視覚」「聴覚」のみの情報に限られるからです。例えば、クロージングで大切になる営業の熱量が伝わりにくいです。

では、オンライン営業でクロージングをどのようにしていけば良いのでしょうか。本記事では、オンライン営業におけるクロージングの手法と注意点について解説していきます。

クロージング概論

まず、クロージングの基本概念からおさらいしていきましょう。

クロージングとは?

クロージングとは、営業活動において「お客様との契約を締結すること」であり、「意思決定を促す行為も含めて『クロージング』」と定義できます。

クロージングの目的

クロージングの目的は、「お客様の意思決定を促すため」であると言えます。ここでの「促す」という言葉の意味は、意思決定を「迫る」というものではなく、意思決定のための「検討の後押し」というニュアンスです。

クロージングの重要性

一般的に、営業プロセスはアプローチ・ヒアリング・提案・プレゼン・クロージングという流れを辿ります。クロージングとは、営業プロセスの最後を締める重要なフェーズです。

仮に、アプローチから提案やプレゼンまでうまくいっていたとしても、クロージングで失敗をすると「受注なし」となり、営業における成果はなしに等しい状態になります。そのため、クロージングはとても大切なのです。

勝敗を分けるのは、提案後

一般的に、クロージングとは商談の最中にするものであるという認識が横行しています。しかし、先ほどのクロージングの定義にも掲載したように、「クロージングとは、意思決定を促す行為」にあたります。

そのため、お客様が意思決定をするまでの間は、すべてクロージング期間ととらえましょう。

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クロージングの5つのポイント

オンライン営業では、「視覚」と「聴覚」のみでお客様とコミュニケーションをすることになるため、営業側の熱量がなかなか伝わりにくいということがあります。

そのため、お客様にしっかりとベネフィットを提示してクロージングをすることが求められます。

熱意で押し切ることが難しいため、真のクロージング力が求められると言えっても過言ではないでしょう。そのため、しっかりとポイントをおさえてクロージングをしていくことが大切です。

今回は、特に大切なポイントを5つ紹介します。

ポイント1:明確なベネフィットの提示

お客様にベネフィットを伝えることは、対面営業であっても大切ですが、オンライン営業ではより大切になります。

商品やサービスを導入することで、どのようなベネフィットがあるのかを数値的なデータを添えて論理的に説明できるようにしましょう。

ポイント2:提案書に記載する言葉の選定

提案書には、お客様が実際に使っている言葉を掲載しましょう。特に、お客様の経営者からヒアリング機会を得られた場合は、ヒアリングの中で特に強調していた言葉や大切にしていたセリフを提案書にのせましょう。

これらをすることで、提案書がお客様の社内でまわった際に、提案内容が受容されやすくなります。

ポイント3:不安要因の排除

お客様の担当者が抱えている不安だけでなく、社内でどのような懸念点があげられているのかを事前にヒアリングして、その対応を伝えるようにしましょう。

お客様は、対面営業で「この営業なら大丈夫そうだ、信じてみよう。」と思えたことであっても、オンライン営業では慎重になりがちです。不安要因の排除には、人一倍気を使いましょう。

ポイント4:提案の場での確認

提案の場では、どのように意思決定をするのかという「評価項目」や意思決定までの「期間」を聞き出すようにしましょう。また、再提案の可否についても確認できると良いです。

競合の動きによっては、再度提案するチャンスをもらえるかどうかも確認しておきましょう。

ポイント5:提案後から意思決定までの動き

前章でお伝えした通り、提案後からが本当のクロージングです。この期間では、お客様の社内での稟議状況を確認するとともに、お客様の意思決定を促す行動をします。

具体的には、お客様が社内で意思決定をするために必要な情報をまとめて資料で提出したり、提案書の改訂版を作成してお送りしたりする必要もあります。

また、電話でお客様とまめにコンタクトを行い、お客様の状況を常にウォッチする必要があります。お客様との詳しいやり取りは、後述しますのでぜひご確認ください。

クロージングの3つのテクニック

オンライン営業でのクロージングのテクニックをご紹介します。これらは、対面営業であっても活用できるものばかりですので、あわせてご確認ください。

テクニック1:テストクロージング

テストクロージングとは、その名の通り「クロージング」の「テスト」をすることです。具体的には、「仮に~だとしたら・・・。」「もし~なら・・・。」というように、仮説を用いながらお客様の状況をお伺いしていきます。

(トーク例)もし、弊社の商品を導入するとしたら、どのような利点が想定できますか?

テクニック2:選択肢の提示

オンラインで何かを購入する際には、比較して購買するというのが一般的です。オンライン営業でも同様に、お客様は比較して商品やサービスを購買しようと考えています。

そのため、商品やサービスの選択肢を3つ程度提示することで、お客様が比較できる機会を作り出しましょう。

(トーク例)弊社からの3つの商品の提案ですが、仮にどれかを選ぶとしたら、どちらに一番心惹かれますか?

テクニック3:阻害要因の排除

オンライン営業におけるクロージングでは、熱量で押し切るということができません。また、お客様も冷静に商品やサービスの導入を検討します。

そのため、不安要素はしっかりと聞き出し、それを論理的に排除できることを伝えましょう。

特に、有形商材の場合、オンライン上では商品やサービスを直接体験することは難しいと言えます。そのため、「品質」における懸念点はあがりやすいため、しっかりと取り除けるようにしておきましょう。

(トーク例)現時点で何か不安に感じている点はございませんか?

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「こんなときどうする?」提案後の具体的な動き8パターン

クロージングでは、お客様からさまざまな発言や質問をいただきます。よくあるお客様の言葉に対して、どのように答えると良いのかをまとめてみました。ポイントは、お客様の感情面を受け止めてから、コメントをすることです。

その1:今回ばかりは、他の案件とも重複してまして・・・。

(解答例)案件が重なると本当にお忙しくなりますよね。ちなみに、他の案件とはどのようなものでしょうか。仮に、弊社からのご提案も期日内に検討しきるとなった場合、私がご支援できる事柄はありますか。

その2:実は、まだ考えがまとまってなくて・・・。

(解答例)そうでしたか。新しいことを検討することは、一筋縄ではいかないですよね。ちなみに、弊社と他社様を比較すると、どういったところに強みや課題がありそうですか。また、弊社は、どのようなポイントで評価いただけそうでしょうか。

その3:まだ、上司と話ができてなくて・・・。

(解答例)社内でのご調整はなかなか大変ですよね。お話ができていないというのは、上司の方とお話の場を持てていないのか、それとも考えがまとまってから上司の方にお話したいのか、どちらでしょうか。

その4:他社との公平性に欠けるので、詳しいことはお伝えできません。

(解答例)そうですよね、失礼いたしました。弊社からお渡しさせていただいた資料自体には、価値を感じていただけましたか。○○様の個人的な見解でかまいませんので、温度感をお教えください。

その5:実は、上司が微妙な反応でして・・・。

(解答例)そうなのですね、承知しました。微妙な反応というのは、どのような表現でしょうか。具体的なイメージがわく言葉があればお教えください。その上で、社内調整にお役立ちできることがあればご支援させていただきます。

その6:実は、当初から少し方向性が変わってきておりまして・・・。

(解答例)提案を複数受けてから、よく考えてみたら方向性を変えた方が良いかも?と思考されることはごく自然なことですよね。ちなみに、方向性はどのように変わられそうですか。

その7:期日を後ろ倒しできますか?

(解答例)お忙しい時期ですもんね。結論が出ないのは、社内で意見が割れているのか、そもそも検討の場を持てていないのか、どちらでしょうか。

その8:少し値段が高いですね・・・。

(解答例)そうでしたか、承知しました。ちなみに、どのくらいの金額感だと現実的と言えそうですか。弊社としても、すぐにお値引きということは致しかねますが、ご状況に応じて私も社内で調整はしてみます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、オンライン営業におけるクロージングについて解説していきました。オンライン営業では、営業担当者がお客様に熱量を伝えることは難しいと言えます。

そのため、対面営業と比較しても、よりクロージング力を求められると言えます。

ご紹介させていただいた、クロージングのテクニックや具体的なお客様とのやり取りについては、すぐに活用できるものばかりだと思います。ぜひ、実践で活用してみてください。

またクロージングだけでなく、営業プロセス全体でのオンライン営業のコツを知りたい方はこちらから資料をダウンロード頂けます。

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この記事を書いた人

石井 健博

ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
趣味は、読書・英語学習・ラグビー。3歳息子のパパ。

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